神戸製鋼所は、鉄鋼事業の段階的な脱炭素化に向け、加古川製鉄所にスクラップ溶解炉を導入する検討を開始した。スクラップ溶解炉で製造した溶鋼と高炉溶銑を転炉内で混合する「合わせ湯方式」が可能になる。
神戸製鋼所は2026年5月18日、鉄鋼事業の段階的な脱炭素化に向け、加古川製鉄所(兵庫県加古川市)にスクラップ溶解炉を導入する検討を開始したと発表した。鉄スクラップの有効活用が可能になり、資源循環のニーズにも応える。
同社は、2024〜2026年度の中期経営計画において、「カーボンニュートラルへの挑戦」を最重要課題の1つに掲げている。その実現に向けて、具体的な7つのXを設定した「KOBELCO-X」を推進している。スクラップ溶解炉の導入検討は、そのうちの「GX(グリーントランスフォーメーション)」に該当する。
既存の高炉−転炉法を基盤としつつ、スクラップ溶解炉を導入することで、同溶解炉で製造した溶鋼と高炉溶銑を転炉内で混合する「合わせ湯方式」が可能になる。従来の高炉-転炉法に比べ、大量のスクラップを投入できるため、高炉溶銑の使用を抑えてCO2排出を削減できる。スクラップを高い割合で安定して活用でき、鉄源の循環利用に対応。また、転炉工程で精錬するため、従来の高炉材と同等の品質と品位を確保できる。
導入を検討するスクラップ溶解炉の生産能力は年間70万トン(t)で、概算投資額は約1000億円規模となる。意思決定時期は、2027年度を開始年度とする次期中期経営計画期間中とし、稼働時期は2030年代前半を目安にしている。
同社は本格検討に当たり、社内の検討体制を整備。併せて、社外関係先やステークホルダーとの検討を深化させ、早期の導入と実現を目指すとしている。
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