東北大学は、前眼部を観察する細隙灯検査が可能な小型AI搭載システムを開発した。独自開発の軽量なエッジAIを採用し、通信環境のない医療過疎地域や災害時でも高度な補助診断が可能だ。
東北大学は2026年4月1日、前眼部を観察する細隙灯検査が可能な小型AI(人工知能)搭載システムの開発したと発表した。独自開発の軽量なエッジAIを採用し、通信環境のない医療過疎地域や災害時でも高度な補助診断を可能にした。
白内障や緑内障のリスクとなる狭隅角などの前眼部疾患は、視力障害の主要な原因となる。しかし、その診断には、高額な大型装置と専門医の熟練した技術が必要だった。
今回開発したシステムは、デバイス内で完結するエッジAIが高度な医療機器に匹敵する精度で撮影し、状態を数値化する。これにより、専門的な知識がなくても安定した検査結果を得られる。また、従来の検査で用いる細隙灯顕微鏡と比較して、約6分の1の低コスト化が可能となる。
検査者が自身で操作できる自撮り機能を備えており、専門医が不在の健診施設や福祉施設、駅、商業施設といった公共空間でのスクリーニングが可能になる。スリット光を当ててスキャンし、診察に必要な部位を自動で取り込む設計により、日常生活の動線上での眼科検視が可能となり、疾患の早期発見に寄与する。
今後は、国内外の医療格差を是正し、QOL向上への貢献を目指して社会実装を進める。医療リソースが不足している海外への展開も視野に入れており、眼科医療をより身近なものにすることで、早期治療の促進と失明リスクの低減を図る方針だ。
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