住友電気工業は、鋳鉄の連続加工に適した鋳鉄旋削用コーティング材種「AC4115K」を2026年5月に販売開始する。
住友電気工業は2026年4月1日、鋳鉄の連続加工に適した鋳鉄旋削用コーティング材種「AC4115K」を開発し、同年5月に販売開始すると発表した。
自動車産業などで広く使用されている鋳鉄の中でも、炭素やケイ素を主成分とする鋳鉄の一種で、炭素が黒鉛として多く存在し、破面がねずみ色に見えるねずみ鋳鉄は摺動性が必要なエンジンブロックやブレーキディスクなどで採用されている。マグネシウムやセリウムの添加で黒鉛を球状化し、ねずみ鋳鉄より高い強度を備えたダクタイル鋳鉄は強度が必要なデフケースやキャリアケースなどに活用される場合が多い。
一方、近年は車体の軽量化による燃費向上を目的に、部品の薄肉化/高強度化が進んでおり、鋼に近い強度を有しているFCD600以上の高強度ダクタイル鋳鉄の採用比率が高まっている。このような被削材の高強度化に伴い、切削工具には従来以上の耐摩耗性が求められている。
これらの状況を踏まえて、住友電気工業はダクタイル鋳鉄の連続加工に適したAC4115Kを開発した。AC4115Kは、独自のCVDコーティング技術「アブソテック(Absotech)」を適用した材種だ。CVDとは、原料ガスを用いて、基板表面での化学反応により薄膜を形成する蒸着法を指す。
今回の材種は、結晶配向性の制御技術をさらに洗練させたアルミナ層と耐塑性変形性に優れる超硬母材の組み合わせにより、耐摩耗性を向上。これにより、鋳鉄の連続加工における長寿命を実現した。外観色には識別性に優れる金色を採用している。
同社はAC4115K向けに、切削用ネガティブSU型ブレーカや軽〜中切削用ポジティブSU型ブレーカ、仕上げ〜軽切削用ポジティブLUW型ブレーカを新たにラインアップした。
ネガティブSU型ブレーカは仕上切削用で、小切込み高送りに効果を発揮する。ポジティブSU型ブレーカは、軽〜中切削用で、切れ味に優れた汎用ブレーカとなっている。ポジティブLUW型ブレーカは仕上げ〜軽切削用で、ワイパー刃付きの高性能仕上げ加工用ブレーカだ。
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