セイコーエプソンとManz Taiwanは、半導体製造分野でインクジェット技術を普及させるため戦略的協業を開始した。高精度プリントヘッド技術と装置開発の知見を融合し、量産まで対応する製造プロセスを提供する。
セイコーエプソンは2026年3月12日、半導体パネルレベルパッケージング向け装置メーカーのManz Taiwan(Manz Asia)と、半導体分野でのインクジェット技術普及に向けた戦略的協業を開始したと発表した。
この協業により、エプソンの高精度プリントヘッド技術と、Manz Asiaの装置、ソフトウェア開発の知見を合わせて、研究から量産まで対応可能な次世代の半導体製造プロセスを世界市場に提供する。
インクジェット印刷技術を用いたアディティブ製造は、半導体基板上に機能性材料をマスクレスで塗布、積層できる。これにより、従来の製法と比較してプロセスの柔軟性が向上するほか、材料の使用効率改善や環境負荷の低減が可能になる。両社が開発するソリューションは、先端パッケージングなど高い信頼性と効率が求められる用途に対応し、デバイスの性能向上に寄与する。
また、2024年11月にManz AsiaのR&Dセンター内に新設されたインクジェットラボには、セイコーエプソンのプリントヘッドを搭載した装置が設置されており、インクジェット技術を用いた製造工程に関する顧客からの相談やサンプル印刷を受け付けている。セイコーエプソンは、自社のアプリケーションラボ運営で得た知見を活用し、Manz Asiaのラボの運営を支援するほか、顧客のプロセス検証、量産準備をサポートする。
両社はさらに協業を進めて、今後、研究用途の他にも量産を見据えた生産スケールまで対応できる設備を整備することで合意した。セイコーエプソンのプリントヘッド技術と、Manz AsiaのR&D実験機「RDJet」シリーズや製造装置「SDC」シリーズを融合させて、研究開発から量産へのシームレスな移行を可能にする、高精度で拡張性に優れたプラットフォームを構築する。
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