Technology CUBEのイノベーション/共創フロアである5〜8階の中央部分は吹き抜けるように設計しており、上下南北をつなぐように立体的な動線を確保している。また、カフェやラウンジ、セルフビルドが可能な実験エリアを建物内に分散して配置している。
吉川氏は「研究開発を進めていく際は、全てを会議室で決めていくのではなく、日常の中でAIや材料などの専門性が違う技術者たちが出会うことにより、新たなイノベーションが生まれるのではないか。偶発的なアイデアは本当の偶然に任せるものではなく、設計によって生まれてくるものだと考えている」と強調する。
同施設のデザインに関しては、パナソニックHD 執行役員 グループCTOの小川立夫氏の「コンクリートの塊にしたくない」という思いが反映されている。また、実際に屋久島で録音した鳥の鳴き声といった自然の環境音をフロアに流すなど、“自然と人間との関わり”をイノベーション/共創フロアに取り入れている。小川氏は「われわれが現在研究している『人/自然をどう理解するか』という実験場としても使いたい。建物内の至る所にさまざまなセンサーを仕込んでおり、空間のモデリングや人との出会いについてのデータ収集の場としても活用している」と語る。
パナソニックHDは社外との共創の場としても同施設を活用していく。5階と8階を常に共創イベントが開催できる状態にしておくことで、さまざまな大学や行政、スタートアップ企業などとの出会いを日常的にする。これにより、普段仕事をしている従業員にも社外との共創の取り組みを認知してもらうことが可能だ。「共創イベントをR&Dのプロセスに組み込むことがTechnology CUBEの考え方である」(吉川氏)。
これらのような新拠点の特徴を生かして、パナソニックHDは「ウェルビーイング」「サステナビリティ」「フレキシビリティ」の3つの観点を重視し、「この先100年、ずっと最先端なラボ」を目指してR&D部門を進化させていく方針だ。小川氏は「この建物の中でこの先100年に向けて、常に最先端でフレキシブルに研究開発の形を変えながら、人を育んでいく。さらには、社会との接点を共創で作っていけるような建物にしたい」と述べている。
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