大阪公立大学は、レアメタルに依存しない製造プロセスで、シリコーン硬化に適した鉄触媒の開発と製品化に成功した。実際の製造環境と同じ空気中でも、問題なく硬化シリコーンを得られた。
大阪公立大学は2026年1月19日、北里大学と共同で、レアメタルに依存しない製造プロセスで、シリコーン硬化に適した鉄触媒の開発と製品化に成功したと発表した。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託事業「有機ケイ素機能性化学品製造プロセス技術開発」の一環となる。
研究では、シリコーン硬化用途に鉄触媒の分子構造を最適化することで、従来の白金触媒と同レベルの高い触媒活性と空気耐性を両立。活性が極めて高いことから、シリコーンに対して質量比で100万分の1まで低減できる。これにより、残留した鉄による着色がない無色硬化シリコーンの製造に成功した。
実際の製造環境と同じ空気中でも、問題なく硬化シリコーンを得られた。シリコーンの硬化試験では、窒素や硫黄、リンなどのヘテロ原子を添加したシリコーンでも硬化が進行し、白金触媒では製造困難な材料の製造に利用できることを実証した。
白金触媒によるシリコーンの硬化は、剥離(はくり)コーティング剤やシリコーンゴム製品の製造に利用される。その際、硬化した材料中に白金触媒が分散して製品と分離できなくなるため、ほとんど回収されることはない。
今回開発した鉄触媒は製品化され、同月21日に東京化成工業が販売を開始。レアメタルへの依存度を低減し、持続的かつ安定的な産業基盤の構築への貢献が期待される。
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