内田氏のあいさつに続き、ATAC-1 評議員理事 名誉顧問で加賀電子 会長の塚本勲氏が登壇した。塚本氏は加賀電子と秋葉原、ITの歴史をざっと振り返った。同社が生き残っている理由として、時代の変化に応じて変化する顧客の要望に対応してきたことを挙げた。70社ほどのスタートアップにも出資しており「世の中の変化に対しフレキシブルで、若さを持って挑戦していかなければならない」と述べる。
他のATAC-1 理事も続けて登壇した。白山 代表取締役社長の米川達也氏は、能登の現状について触れ「奥能登ではいまだ復旧が進んでおらず、人を集める仕組みが必要だと述べ、秋葉原発で進めていきたい」と意気込む。医療機器を専門とする日本バイオデザイン学会ファウンダーの中尾浩治氏は「秋葉原とロボットの親和性は100%以上」だと述べる。微細加工工業会 会長の関彰彦氏は「何ができるかは分からないが、モノづくりの観点で恩返しができれば。ロボットでも微細の領域は必要なのでお手伝いしたい」と続ける。
千代田区議会議員の小林たかや氏は「秋葉原が今世界的に有名になっているが、最ももうかっているのはカードとフィギュア。ポップカルチャーだけではなく、モノづくりでも復活させたい」と述べる。リバネス 関西開発事業本部 部長の藤田大伍氏は「私自身も小学校から秋葉原には通いまくっていた世代。リバネスの実験教室も秋葉原UDXから始まった。ぜひ盛り上げていきたい」と強調。岐阜大学 機械工学科 教授の松下光次郎氏は、ロボティクスやBMIに関する自身の研究を挙げた上で「今はスタートアップ立ち上げにも参画している」と自己紹介した。
ATAC-1の取り組みに個人アドバイザーとして参画している、ROBOCIP 理事長でファナック 常勤顧問 ロボット研究開発統括本部 技監の榊原伸介氏もスピーチした。榊原氏は1992年にファナックで開発された双腕の知能ロボットプロトタイプ「ガマ公」や、プライベートでのバンド活動なども紹介し、「若い人たちがヒューマノイドやコンテンツで秋葉原を盛り上げていけば盛り返せる。微力ながらお手伝いさせていただきたい」と語る。
ATAC-1では、まずは岐阜大学の松下氏らと中国製ロボットを購入して評価検討するところから始め、国産のアクチュエーターやセンサー類を活用した国産ヒューマノイドの開発を目指す。榊原氏によれば、単にコンテンツIPだけに頼るのではなく「汎用性のあるヒューマノイドの開発へとつなげていきたいと考えている」とのことだった。国家プロジェクトの公募に参加することも視野に入れている。
この他、剱伎衆かむゐの島口哲朗氏による演武も行われた。ヒューマノイドを使えば、このようなアクションを再現させることも目指せるのではないかと紹介された。
中高校生向け国際ロボコンのFRC(FIRST Robotics Competition)にチャレンジするZenshin Robotics(郁文館夢学園)のチームメンバーも登壇。彼らは、ロボットの開発や輸送/滞在費などに必要な資金である約1000万円を集めてFRCに出場し、2024年にはRookie All Star Awardを受賞。2025年にはRising All-Starを受賞した。現在もスポンサーを募集している。
会場にはロボットベンチャーではなく「あえて現場ニーズを持つ人たちを集めた」という。キャニコムやJEPLAN、東京チェンソーズ、錦城護謨の他、コンテンツ系としてグッドスマイルカンパニーやマナブデザインなどの関係者もショートスピーチを行った。
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