GMOインターネットグループ(以下、GMO)が東京都内でAIとロボティクスをテーマとするイベントを開催。同社 代表取締役 グループ代表の熊谷正寿氏は「生成AIとロボティクスは人類史上最大の技術革命」と訴え、ヒューマノイドに注力する方針を示した。
GMOインターネットグループ(以下、GMO)は2025年9月25日、東京都内でAI(人工知能)とロボティクスをテーマとするイベント「GMO AI・ロボティクス大会議&表彰式2025」を開催した。約1000人が参加する大規模なイベントで、会場にはロボット展示スペースも設けられ、中国Unitree Roboticsの代理店であるTechShareの他、Preferred Roboticsやugo、RoboPathなどがロボットを出展した。
国際競争の中で日本のAI/ロボティクス産業は後れを取っており、諸課題に対して産官学が一体となって取り組むべきだというのが同イベントの趣旨だ。内閣総理大臣の石破茂氏、NVIDIA CEOのジェンスン・フアン氏、OpenAI COOのブラッド・ライトキャップ氏らがビデオメッセージを寄せるとともに、デジタル大臣/サイバー安全保障担当大臣を務める平将明氏、陸上自衛隊 前教育訓練研究本部長で元陸将の廣惠次郎氏、NVIDIA 日本代表兼米国本社副社長の大崎真孝氏、OpenAI Japan 代表執行役社長の長崎(正しい漢字はたつさき)忠雄氏、早稲田大学教授でAIロボット協会(AIRoA) 理事長の尾形哲也氏、チューリング 代表取締役CEOの山本一成氏、東京大学大学院 工学系研究科 教授の松尾豊氏、千葉工業大学 未来ロボット技術研究センター(fuRo) 所長の古田貴之氏らが続々登壇し、講演を行った。さらに、第2部ではパネルディスカッション、第3部として別会場でネットワーキングも行われた。
なお同イベントの講演はYouTubeで公開されている。
GMOは2023年6月に「AIハートロボット」をスローガンに掲げ、GMO AI & Robotics商事(GMO AIR)を設立。2024年にはロボット人材派遣サービスを開始し、ヒューマノイド分野において国内有数の取り組みを進めている。
GMOインターネットグループ 代表取締役 グループ代表の熊谷正寿氏は同社のことを「国内において最もヒューマノイドに詳しい企業だと自負している」と述べ、GMO AIRがビジネス展開している中国Unitree Roboticsのヒューマノイド「G1」を紹介した。
2025年5月の当初はゆっくり歩くだけだったロボットが同年6月には走れるようになり、さらに9月にUnitreeが公開した映像では、どんなに倒そうとしても倒れない動きができるようになった。熊谷氏は「この成長速度に恐怖すら感じた」と述べる。
そして熊谷氏は「生成AIと、それを実装したロボティクスは人類史上最大の技術革命だ」と強調。「ロボットはフィジカルに世界を変えていくことができる。生成AIはOpenAIから2022年11月にChatGPTがリリースされた後に成長速度が大きく変わり、日進月歩ならぬ“秒進分歩”だ」(同氏)という。
続けて、米中で多額の資金と人材が投入されている現状を紹介。熊谷氏は「2026年は世界産業市場、間違いなくヒューマノイド元年といわれるようになる」と語る。
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