旭化成は2027年度の営業利益目標として2700億円を掲げている。この目標達成の鍵を握るのは「重点成長事業」だ。中でも、エレクトロニクス事業では、急速に拡大するAIサーバの需要を捉え、成長を目指している。重点成長事業説明会を通して、エレクトロニクス事業の成長戦略を紹介する。
旭化成は2026年1月8日、東京都内とオンラインで「重点成長事業説明会」を開催した。同説明会のうち、本稿ではマテリアル領域で重点成長事業と位置付けられているエレクトロニクス事業の取り組みを中心に紹介する。
同社は2025〜2027年度を対象とした「中期経営計画2027 〜Trailblaze Together〜」において、積極的にリソースを投入し、グループ全体の利益成長をけん引する事業を重点成長事業として定めている。重点成長事業としては、マテリアル領域ではエレクトロニクス事業が、住宅領域では海外住宅事業が、ヘルスケア領域では医療事業とクリティカルケア事業が位置付けられている。各重点成長事業は、2027年度の営業利益目標である2700億円の達成に向けた成長ドライバーとなる。
同社 代表取締役社長 兼 社長執行役員の工藤幸四郎氏は「当社の利益構造は確実に変化している。2018年度に過去最高の営業利益2096億円を記録したが、2025年度の営業利益は2210億円となり更新される見込みだ。かつては、石化市況の追い風によりケミカル事業がけん引役の中心だったが、現在はヘルスケア、住宅、マテリアルの成長分野がけん引している。この変革を支えているのが、戦略的なキャピタルアロケーションや、領域を超えて活用される『無形資産(技術、人材、経営ナレッジ)』といったエコシステムだ」と話す。
その上で、「最近では、鉛蓄電池セパレーター事業の分離や、ナイロン66の原料であるヘキサメチレンジアミン事業からの撤退など、2030年を見据えた構造改革も実行に移している。2027年度に営業利益2700億円を目指しており、その増益分の多くはこの4つの重点成長事業が担う」と強調した。
【訂正】初出時に、上記の文章で、ナイロン66の原料であるアジピン酸事業からの撤退としておりましたが、正しくはナイロン66の原料であるヘキサメチレンジアミン事業からの撤退でした。お詫びして訂正致します。(2026年1月13日11時15分)
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