3Dプリンタで壁面装飾を製作、約250個の部品を1カ月で3Dプリンタニュース

前田技研は、トヨタ車体の会議室にある壁面装飾を3Dプリンタで製作した。同社は、トヨタ車体の環境配慮型材料「TABWD」を使用し、インテリアブランド「孚美」の技術を活用して、約250個の装飾パーツを仕上げた。

» 2025年12月25日 09時00分 公開
[MONOist]

 前田技研は2025年12月3日、トヨタ車体の会議室にある壁面装飾を3Dプリンタで製作したことを発表した。素材はトヨタ車体が開発したスギ間伐材と樹脂の複合材料「TABWD(タブウッド)」を使用し、前田技研のインテリアブランド「孚美」の技術を活用した。この結果、約250個の装飾パーツを1カ月で製作した。

壁面装飾(全体像1) 壁面装飾(全体像1)[クリックで拡大] 出所:前田技研

 TABWDは、スギの間伐材を配合した環境負荷の低い材料で、プラスチックの使用量を削減できる。前田技研では、これまでにTABWDを使ったインテリアを多数手掛けている。そのため基本の造形条件は既に確立しており、今回は反りなどの調整と造形品質向上に注力した。

壁面装飾(全体像2) 壁面装飾(全体像2)[クリックで拡大] 出所:前田技研

 これまでの実績と3Dプリンタの活用により、初回の打ち合わせから1週間で数パターンのトライモデルを製作。さらに、約250個の部品製作を1カ月で完了した。

壁面装飾(拡大1) 壁面装飾(拡大1)[クリックで拡大] 出所:前田技研
壁面装飾(拡大2) 壁面装飾(拡大2)[クリックで拡大] 出所:前田技研

 同社はこれまで、試作開発で培った3Dプリント技術をインテリア分野に応用し、環境配慮とデザイン性の両立を目指してきた。今回の事例は、金型を必要とせず柔軟に形状を変更できる3Dプリンタの利点を生かし、空間に合わせた装飾を短期間で完成させた。

⇒ その他の「3Dプリンタ」関連ニュースはこちら

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

特別協賛PR
スポンサーからのお知らせPR
Pickup ContentsPR
Special SitePR
あなたにおすすめの記事PR