GX MINERALSは、高機能フィラー「DIA」を開発した。DIAは樹脂製品の軽量化/高機能化に役立つフィラーで、製造時のCO2排出量がほとんどなく脱炭素にも貢献する。
林化成の子会社であるGX MINERALSは2025年10月29日、富山県立大学などとともに、高機能フィラー「DIA(Decarbonized and Improved Aspect Ratio Filler)」を開発したと発表した。樹脂製品の軽量化と高機能化を実現し、自動車の軽量化に貢献する。
同製品は層状鉱物のタルクを高アスペクト比化したフィラーだ。従来品と比べて、アスペクト比は1.7倍で、単位重量当たりの粒子数が大幅に増加している他、粉砕工程で残る粗粒子を大幅に削減している。
DIAを自動車樹脂部材に活用することで、5%の軽量化を実現し燃費改善に役立つという。同社の調べによれば、自動車100万台の樹脂部材でDIAが利用されることにより年間10万トン(t)のCO2削減効果があるとみている。DIA製造時のCO2排出量は0.00tで、ガラス繊維の1.16tと比べて少ないという。
今後、GX MINERALSは、中部電力ミライズと連携して、DIA製造工場を2026年3月に稼働する予定だ。併せて、自動車産業などにDIAを訴求する考えだ。
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