NEC、三井化学、萩原工業、丸喜産業の4社は、MI技術を活用した再生プラスチックの品質安定化と製造工程の大幅な効率化に向け、協業を開始した。今後、従来比25%の製造時間削減を目指す。
NECは2025年10月7日、MI(マテリアルズインフォマティクス)技術を活用した再生プラスチックの品質安定化と製造工程の効率化に向け、三井化学、萩原工業、丸喜産業との協業を発表した。
同協業では、萩原工業と三井化学が開発した押出機を用いて、丸喜産業の工場で取得した粘度のデータをNECのMI技術で分析する。この押出機は、再生プラスチックを製造中に粘度を計測し、添加剤の投入量を調整して均一化する技術を採用している。
再生プラスチックの製造では、利用できる廃プラスチックの量や質が日々変動するため、添加剤の種類と量を調整して粘度を均一化する工程が必要だ。今回の協業により、粘度を計測しながら、全ての材料をリアルタイムで調整可能になる。また、ドラムを回転させて、樹脂や原料を撹拌、混合するタンブリング工程が不要になるため、従来比25%の製造時間削減を目指す。
4社は今後、再生プラスチック製造における粘度制御を自動で最適化するシステムの開発に向けて実証を進め、早期の実用化を目指す。
SpaceXやAppleに見る、日本のモノづくり力を過去の栄光とした先進の材料設計とは
JSRや出光はマテリアルズインフォマティクスのプロ人材をどのように育成したのか
MIを活用し高性能かつ量産可能な新規無鉛圧電材料を半年で開発
MI-6のソリューション 素材開発工数「4分の1」と期間を「10年から半年」に
米国の素材研究開発のトレンドは自動化、日本の課題は「情報の記録」と「人材」Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
素材/化学の記事ランキング
コーナーリンク
よく読まれている編集記者コラム