DMG森精機は横形マシニングセンタ「NHX」シリーズの第4世代「NHX 4000 4th Generation」「NHX 5000 4th Generation」を発売した。切削能力と動作速度を高め、サイクルタイム短縮と省エネを可能にした。
DMG森精機は2025年9月18日、横形マシニングセンタ「NHX」シリーズの第4世代「NHX 4000 4th Generation」「NHX 5000 4th Generation」を発売したと発表した。従来機より主軸出力と送り速度を強化し、加工サイクルを最大15%短縮する。
新機種は400V化した高速主軸「speed短距離移動MASTER」を標準搭載し、最大出力が従来比で50%向上した。早送り速度は70m/分に達し、短い距離の加工でも非切削時間を短縮可能だ。びびりを自動検知する「CELOS Chatter Control」により、加工条件を最適化できる。
ユーザーインタフェースは「ERGOline X with CELOS X」を採用。大画面タッチパネルとハードウェアボタンを組み合わせ、直感的な操作を可能にした。最大300本まで収納できる工具マガジンや、豊富なパレットハンドリングシステムなど自動化ソリューションも装備している。
環境性能も高めており、クーラントポンプを集約し、インバーター制御で周辺機器の消費電力を抑制。従来機と比べてCO2排出量を約30%削減でき、年間で約2078kgの削減につながる。
また、切りくずやクーラント、ミスト対策として独自ソリューションを搭載。機内ステンレスカバーやAI(人工知能)制御のチップリムーバルで処理性能を向上させた。大容量クーラントタンク「zero-sludgeCOOLANT pro」やミスト捕集装置「zeroFOG」により、無人連続運転にも対応する。
新シリーズは航空、宇宙、EV(電気自動車)、半導体など幅広い産業での量産加工に適しており、順次「NHX 5500 4th Generation」「NHX 6300 4th Generation」「NHX 8000 4th Generation」も投入予定だ。
欧州最大級展示会に“DMG森精機ワールド”、新たな製品や自動化/DXツール披露
DMG森精機社長が図る工作機械のソフトウェアデファインド化、MX実現への道のり
出口は見えたか、DMG森精機担当役員が語る欧州市場の行方と工作機械の将来
変種変量生産を効率化する自動化システム、ワークとパレットのハンドリング自在
機械加工とは何か、元工作機械エンジニアが改めて考えるCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Factory Automationの記事ランキング
コーナーリンク