日産らが横浜で自動運転モビリティ実証、2027年度以降のサービス開始目指す自動運転技術(2/2 ページ)

» 2025年10月07日 06時15分 公開
[安藤照乃MONOist]
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アプリで呼び出し、2次元コードで乗車

 乗車には、利用者自身が配車予約をして乗り込む仕組みを採用した。日産自動車の車両予約アプリ「Easy Ride」を用いて、利用者は乗車地と目的地を入力し、配車された予約車両を指定の乗車地で待つ。車両到着後は、車両の両側面に貼付された2次元コードをアプリで読み取るとドアが開き、利用者が乗車すれば走行を開始する、といった流れだ。

 また、実証に向けて約300人の一般モニターを募集する(応募期間:2025年10月3日〜31日)。参加費は無料で、事前説明会への参加、参加同意書への署名、アンケート調査への協力が条件。Easy Rideの専用Webサイトより申し込み可能である。

日産自動車の「Easy Ride」で配車予約し、車両に貼付された2次元コードを読み取ると乗車できる 日産自動車の「Easy Ride」で配車予約し、車両に貼付された2次元コードを読み取ると乗車できる[クリックで拡大] 出所:日産自動車

遠隔監視管制室をみなとみらいに構築、11月公開予定

 参加企業4社はそれぞれ異なる役割を担う。

 ソフトバンクグループのBOLDLYは、自動運転サービスを遠隔監視する運行管理プラットフォーム「Dispatcher」を提供する。Dispatcherは、複数の自動運転車両の監視や点検、走行映像の確認、緊急時の乗客との通話などを1人の担当者で行えるシステムだ。

 プレミア・エイドは、Dispatcherを用いた車両の遠隔監視とトラブル発生時の緊急通報サービスを担当し、緊急事態における公的機関との迅速な連携を実現する。

 京急急行電鉄は、交通事業者の視点から運行体制の構築や地域特性に応じたモビリティ整備を支援する。

 日産自動車は、実証の企画/運営主体として自動運転モビリティサービス向けの車両であるセレナを提供する。自動運転モビリティサービスの運行業務は、日産自動車と三菱商事が共同で設立したMoplus(モプラス)に委託して実施する。

 また、運行の安全確保のため、みなとみらい地区のビル「PLOT48」に専用の遠隔監視管制室を設置する。管制室は自動運転システムの監視や配車/運行管理、利用者対応など、安全な運行をサポートする機能を備える。管制室は現在構築中で、2025年11月に公開予定である。

 会見の登壇者。左から、BOLDLY 代表取締役社長兼CEOの佐治友基氏、プレミア・エイド 代表取締役の吉澤成一朗氏、京浜急行電鉄 取締役社長の川俣幸宏氏、日産自動車 代表執行役社長兼CEOのイヴァン・エスピノーサ氏 会見の登壇者。左から、BOLDLY 代表取締役社長兼CEOの佐治友基氏、プレミア・エイド 代表取締役の吉澤成一朗氏、京浜急行電鉄 取締役社長の川俣幸宏氏、日産自動車 代表執行役社長兼CEOのイヴァン・エスピノーサ氏[クリックで拡大]
横浜実証に参加するBOLDLY、プレミア・エイド、京浜急行電鉄の役割 横浜実証に参加するBOLDLY、プレミア・エイド、京浜急行電鉄の役割[クリックで拡大] 出所:日産自動車
横浜実証に参加するBOLDLY、プレミア・エイド、京浜急行電鉄の役割 横浜実証に参加するBOLDLY、プレミア・エイド、京浜急行電鉄の役割[クリックで拡大] 出所:日産自動車

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