レンゴーは、「第4回 騒音・振動対策展」で、球状セルロース粒子(ビスコパール)を用いた吸音材の開発品を紹介した。
レンゴーは、「第4回 騒音・振動対策展」(会期:2025年7月23〜25日/会場:東京ビッグサイト)において、球状セルロース粒子(ビスコパール)を用いた吸音材の開発品を紹介した。
同社のビスコパールは、FSC森林認証を受けた木材由来のパルプから製造されたセルロース粒子で、土壌や海水での生分解性を有する。用途としては、香料/機能性薬剤の担体、化粧品原料、研磨剤などがある。吸水性などのセルロースの特徴を生かして樹脂/ゴムの添加剤としても採用されている。
同社がビスコパールの多孔質構造を生かして開発を進める吸音材は、500〜1000Hz付近で高い吸音率を発揮することが確認されている。レンゴーの説明員は「4mm径など特定の大きさのビスコパールは、内部の微細な穴が低周波音を吸音することが分かっている」と話す。
同社は、袋にビスコパールを封入した場合と110×160×50mmの枠にビスコパールを入れた場合を比べ評価した。その結果、袋にビスコパールを封入した場合より、110×160×50mmの枠にビスコパールを入れた場合の方が吸音率が高いことが分かった。加えて、袋に封入されたビスコパールは置き方を変えることで残響時間が変化し、音声明瞭性の向上にも寄与することが確認されている。
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