続いて、経営者に「IT関連部門の従業員に対して、正しく評価できているか」と尋ねた。「とてもそう思う」が19.3%、「ややそう思う」が51.0%となり、経営者全体の70.3%が正しく評価できていると回答した。前掲の設問「IT関連部門の従業員の人事評価に対する気持ち」では、従業員全体の59.6%が「正しく評価されていない」と回答しており、IT関連部門の従業員と経営者の間に大きなギャップがあることが分かる。
さらに、経営者に対して「IT関連部門の従業員を正しく評価することは難しいか」と尋ねた。結果は「とてもそう思う」が20.0%、「ややそう思う」が49.0%となり、経営者全体の69.0%が難しさを感じていた。「IT関連部門の従業員を採用する難易度は高いか」という質問への回答は、「とてもそう思う」が30.5%、「ややそう思う」が49.0%で、経営者全体の79.5%が難しいと認識している。
先述の「IT関連部門の従業員の採用、評価に対する経営者の気持ち」の質問において、「IT関連部門の従業員を正しく評価することは難しい」の項目に「とてもそう思う」「ややそう思う」と回答した人に理由を尋ねた。最も多かったのは「適正にすることが難しい」(18.8%)だった。次いで「定量的に評価することが難しい」(12.7%)、「公平にすることが難しい」(12.3%)となっている。
また、経営者に「IT関連部門の従業員を採用する上で、重要だと思うこと」を尋ねたところ、「業務内容や裁量」(44.0%)、「収入」(40.8%)、「評価制度」(38.5%)といった、やりがいと制度設計に関する項目を重要視していることが分かった。
一方、エンジニアは、先に質問した「転職先を検討する際に重視する点」において、「収入」(61.8%)、「業務内容や裁量」(40.0%)、「リモートワークの有無」(39.4%)を上位に挙げている。エンジニアは経営者が採用の前提に考えているキャリアと制度の魅力に加え、「どう働けるか」「どこで働けるか」といったライフスタイルとの調和を重視していることが分かる。特に「リモートワークの有無」は、エンジニアの39.4%が重視しているが、経営者側は13.5%と、その差が顕著に表れていた。
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