複雑形状も高精度スキャン SHINING 3D製固定式3Dスキャナー「OptimScan Q12」:3Dスキャナーニュース
日本3Dプリンターは、SHINING 3D製の固定式3Dスキャナー「OptimScan Q12」の取り扱いを開始した。高いスキャン精度と高速なデータ取得、優れた安定性を備え、複雑な形状や微細なディテールも忠実に再現できる。
日本3Dプリンターは2025年5月14日、SHINING 3D製のメトロジー(計測)グレード固定式3Dスキャナー「OptimScan Q12」の取り扱いを開始した。高精度なスキャン性能、高速なデータ取得、優れた安定性を備え、コンパクトな筐体ながら複雑な形状や微細なディテールも忠実に再現できる点が特長である。
SHINING 3D製のメトロジーグレード固定式3Dスキャナー「OptimScan Q12」[クリックで拡大] 出所:日本3Dプリンター
OptimScan Q12は、12.3Mピクセルのカメラを4台搭載し、物体表面の複雑かつ微細な形状を高精度にスキャンできる。重量は3.5kg、本体サイズは366×162×132mmで、最大0.005mmの精度による安定したスキャン結果を提供する。
鋳造品ワークを3Dスキャンしている様子[クリックで拡大] 出所:日本3Dプリンター
スキャン範囲は、430×300mmのラージレンジと、より高精度な160×110mmのスモールレンジの2種類から選択でき、レンズの交換や調整を行うことなくワンクリックで切り替えが可能である。異なるレンジで取得したデータは、ソフトウェア上で統合できる。
さらに、プロジェクターと1カメラのみを用いてスキャンする単眼スキャン機能(MSF)を搭載し、複雑な部品の角部や接合部など、奥まった箇所のスキャンにも対応する。
内部には高性能なデュアルチップコンピューティングモジュールを備え、1ショット当たり1秒未満で1200万ポイントの点群データを高精度に取得可能である。自動露光機能を含む複数の露光モードも搭載し、スキャン時間を大幅に短縮できる。
また、3D検査システムとのシームレスな統合により、スキャンからレポート生成までを完全自動化したワークフローを実現する。国際的な3Dスキャナー規格「VDI/VDE 2634 Part 2」に基づき、ISO 17025認定施設での校正証書の発行にも対応する。
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