鍵式南京錠は、内部の「シリンダー構造」によって施錠/解錠が行われます。その動作を細かく見ていきましょう。
鍵を差していない状態では、各ピンがスプリングの力によって不規則な位置に並び、上下ピンの境界がシリンダーとの境界線をまたいでいます。この状態では、下ピンがシリンダーに引っ掛かりシリンダーは回転できません(図4)。
鍵にはギザギザの切り込みがあり、それぞれ異なる高さになっています。鍵を差し込むと、その切り込みに応じてピンが押し上げられます。正しい鍵を差すと、上下ピンの境界がシリンダーの境界とぴったり一致します(図5)。
全てのピンの境界がシリンダーの境界とそろうと、シリンダーを回せるようになります。シリンダーが回転することで、内部のロッキングバーが外れ、シャックルが引き抜ける(=解錠できる)ようになります(図6)。
鍵を抜くとピンが元の位置に戻るため、再びシリンダーの回転がロックされます。
以上の動作を繰り返すことで解錠/施錠できます。
異なる鍵(間違った鍵)を差した場合はピンとシリンダーの境界は一致せず、解錠できません。よって、鍵式の南京錠を解錠するには正しい鍵が絶対に必要なのです。
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