ランクセスは、東京都内で記者会見を開き、2024年通期業績および2025年の事業活動や業績見通しを説明した。
ランクセスは2025年4月17日、東京都内で記者会見を開き、2024年通期(1~12月)業績および2025年の事業活動や業績見通しを説明した。
同社は、2004年にバイエルから独立した特殊化学品会社でドイツのケルンに本社を構え、コンシューマープロテクション製品やアドバンスト中間体、特殊添加剤を展開している。世界32カ国に拠点を持ち約1万2000人の従業員が所属している。
戦略的注力事業として、農業や医薬品業界/虫よけ剤および消毒剤向けの活性成分、水処理や洗浄水用のイオン交換樹脂などを扱うコンシューマープロテクション事業や、ポリマーや特殊化学品向けの添加剤や着色剤などから成るスペシャリティアディティブ事業、無機顔料などの基礎化学品が中核のアドバンスト中間体事業を展開している。
2024年通期の売上高は前年比5%減の63億6600万ユーロ(約1兆333億円)となった。企業の稼ぐ力を示すEBITDAは特別項目を除き同20%増の6億1400万ユーロ(約996億5628万円)を記録した。
セグメント別では、コンシューマープロテクション事業の売上高は同11%減の23億4000万ユーロ(3788億1324万円)で、特別項目を除いたEBITDAは同7.7%減の2億8600万ユーロ(462億9939万円)となった。減益の主な要因は完全出資子会社で農薬などの受託製造会社であるサルティゴのビジネスユニットで農薬需要の低迷が続いた影響だ。
スペシャリティアディティブ事業の売上高は同5%減の22億900万ユーロ(3576億6174万円)となった。売上高減少の主な要因は、原材料およびエネルギー価格の低下を反映し販売価格を下げた影響だ。特別項目を除いたEBITDAは同9%増の2億2700万ユーロ(367億4812万円)となった。増益の要因はスペシャリティアディティブ事業で扱う工場の稼働率向上と景気後退対策計画「FORWARD!」によるコスト削減の効果だ。
アドバンスト中間体事業の売上高は同2%増の18億400万ユーロ(2920億4234万円)で、需要のわずかな回復とそれに伴う販売数量増加の影響を受けた。特別項目を除いたEBITDAは同74%増の2億1000万ユーロ(339億9606万円)となった。この増益の主な要因は、アドバンスト中間体事業で扱う工場の稼働率向上とFORWARD!によるコスト削減の効果だ。
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