サイバネットシステムは、VR設計レビュー支援システムの最新版「バーチャルデザインレビュー V8.0」の提供を開始した。MR対応のHMDをサポートし、MRの利点を生かした設計レビューができる。
サイバネットシステムは2025年2月28日、VR(仮想現実)設計レビュー支援システムの最新版「バーチャルデザインレビュー V8.0」の提供開始を発表した。
バーチャルデザインレビューは、データ変換などの工程を挟むことなく3D CADの形状を直接VR空間に投影させて、遠隔地にいるメンバーを含む複数人が同一のVR空間の中でコミュニケーションを取りながらレビューできる。設計をその場で変更し、リアルタイムで確認することも可能だ。
最新版のV8.0は、Metaの「Meta Quest 3」やHTCの「VIVE Focus Vision」といった、MR(複合現実)対応HMD(ヘッドマウントディスプレイ)をサポート。MRの利点を生かした設計レビューができる。
MRに対応したことで、CADモデルを現実空間に重ねて表示し、設計案が具現化できるかをよりスムーズかつ正確に評価することが可能だ。設計品のサイズ感や配置を直感的に把握できるため、手戻りを軽減。また、周囲の背景やメンバーが視界に入るため、メンバー同士で会話がしやすく、より迅速な意思決定につなげられる。
AI(人工知能)連携オプションでは、深層学習を使ったAI技術の1つ「サロゲートモデル」を活用し、VR空間において設計モデルの変更と妥当性検証のための数値解析をリアルタイムで実施することが可能だ。レビューしながら解析パターンを絞り込めるため、解析の回数や時間を削減できる。
連携ソフトウェアとして、AIを利用したサロゲートモデル構築のための深層学習ソフトウェア「Neural Concept Studio」、汎用(はんよう)可視化ソフトウェア「AVS/Express」を用意。どちらも有償オプションで、利用には各ソフトウェアのライセンスが必要だ。
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