ウイングアーク1stは、製造業のカーボンニュートラルに関する実態調査の結果を発表した。全体の69.2%がカーボンニュートラルに「現在取り組んでいる」、17.8%が「今後取り組む予定がある」と回答している。
ウイングアーク1stは2025年2月21日、製造業のカーボンニュートラルに関する実態調査の結果を発表した。調査は、製造業に勤める設計や製造技術、生産技術、品質管理の責任者、商品企画担当者を対象として同年1月15〜16日にオンラインで実施し、315人の回答を得た。
カーボンニュートラルの重要性については、43.5%が「非常に理解している」、39.4%が「やや理解している」と回答。約8割の企業がその重要性を理解していることが分かった。実際の取り組み状況は、69.2%が「現在取り組んでいる」、17.8%が「今後取り組む予定がある」と回答している。
実際の取り組みでは、「省エネ設備の導入」(64.2%)、「排出量データの収集・分析基盤の整備」(62.4%)が重要だと考えている人が多かった。一方で、課題としては、「システム投資のコスト負担が大きい」(48.9%)が最も多く、次いで「人材・ノウハウが不足している」(31.0%)、「取り組みの効果が見えにくい」(28.8%)が挙げられていた。
データの収集や集計には約8割が手間がかかると感じており、その原因として、56.2%が「必要な集計データがそれぞれに分散・散在している」、49.3%が「データを手作業で連携させる必要があり、集計に手間がかかる」と回答。また、勤務先のCO2排出量については、69.8%が把握しているとしたものの、そのうちの66.4%が「算出ロジックを活用し、自社で計算」していることが分かった。
カーボンニュートラルの取り組みについては、約7割が主要取引先からも求められていると感じているという。具体的には「取引継続にCO2データの提出が必要」(37.8%)、「環境監査の対象になっている」(34.7%)、「新規案件で環境対応状況の確認がある」(33.3%)などの回答が多くなっている。
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