パナソニック コネクトの非接触指紋認証技術が、出入国在留管理庁による「非接触指紋認証の精度検証」の実証実験に採択された。実証実験は、2025年2月3~28日に羽田空港第3ターミナルで実施される。
パナソニック コネクトは2025年2月3日、特許出願中の非接触指紋認証技術が出入国在留管理庁による「非接触指紋認証の精度検証」の実証実験に採択されたと発表した。実証実験は、同月3~8日に羽田空港第3ターミナルで実施される。
現在、入国審査時は指紋読取センサーに指を押しあて圧着された指紋情報(以下、圧着指紋)で指紋の採取および認証を実施している。これを非接触指紋認証に置き換えることにより、指紋取得にかかる時間短縮が期待されている。しかし、非接触指紋は圧着指紋とは特徴が大きく異なるため、既存の指紋データベースとの照合におけるエラー率が高い。
今回、同社は非接触で取得した指紋画像から圧着時の特徴変動を予測する独自のディープラーニング技術を開発した。指とセンサーとの距離、照明の当たり方、指の変形の有無によって生じる圧着指紋と非接触指紋の差異を補正。非接触の指紋画像を圧着指紋相当に変換することで、従来の圧着指紋データベースとの照合におけるエラー率を約5分の1以下(同社評価)に抑える。
実証実験は、出国審査場付近に同社の非接触指紋認証装置を設置。日本を出国する外国人を対象に任意で指紋を採取し、出国時に取得した「非接触指紋」が入国審査時に取得した「圧着指紋」のデータと正しく照合できるか検証する。
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