浜松ホトニクスは、すばる望遠鏡の超広視野多天体分光器PFSに、同社が開発したCCDイメージセンサーを提供した。波長380~650nm、波長630~970nmの光を検出する2種類となる。
浜松ホトニクスは2025年1月14日、すばる望遠鏡の超広視野多天体分光器PFS(Prime Focus Spectrograph)に同社のCCDイメージセンサーが採用されたと発表した。
同PFSは、国立天文台やカブリ数物連携宇宙研究機構、プリンストン大学、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンなどが同月10日に本格稼働を発表した分光装置だ。直径約1.3度にわたる、すばる望遠鏡の主焦点に設置されている。
主焦点の広大な視野内に配置した約2400本の光ファイバーを観測したい天体に向けて、多数の天体から光を同時に取り込み、光を波長ごとに分散させてスペクトルとして同時取得する。
波長380nmの近紫外光から、波長1260nmの近赤外光まで、一度に検出可能な波長範囲が非常に広い。そのため、異なる波長範囲の光を検出する3種類の光検出器を用いて広い波長範囲をカバーしている。
3種類のうち、同社は「波長380~650nm」と「波長630~970nm」の光を検出する2種類のCCDイメージセンサーを開発し、提供した。それぞれの波長範囲に合わせた最適な設計により、高感度を可能にしている。
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