CAEソフトの罠、100均モノづくり、現場あるある……2024年最も読まれた記事はメカ設計 年間ランキング2024(2/3 ページ)

» 2024年12月23日 07時00分 公開
[八木沢篤MONOist]

第3位は、小規模3Dプリンタ住宅の施工現場レポート

 MONOist メカ設計フォーラム年間ランキング第3位は、3Dプリンタ住宅メーカーのセレンディクスの小規模3Dプリンタ住宅「serendix10」の施工現場の様子などをお届けした記事「3Dプリンタ住宅はなぜこんなに安いのか? 住宅づくり自動化の第一歩を見学」でした。取材と執筆は加藤まどみさんです。

小規模3Dプリンタ住宅「serendix10」 小規模3Dプリンタ住宅「serendix10」[クリックで拡大] 出所:セレンディクス

 serendix10は基本的に24時間で施工でき、人件費や物流費などのカットにより大幅な低価格化を実現する小規模3Dプリンタ住宅です。記事では、serendix10の3棟目の施工事例として、岡山県の現場を紹介しています。パーツの組み上げから鉄筋の配置、コンクリートの流し込み、建具の取り付けや補修、仕上げの様子を多くの写真とともにレポートしています。

 3Dプリンタを活用した新工法により、着工から竣工(しゅんこう)までの期間が大幅に短縮され、それに伴い人件費の削減も可能となります。また、施工現場に近い場所でパーツを3Dプリントすることで物流コストの低減も図れるといいます。まだ課題も残されていると思いますが、セレンディクスは住宅の製造から施工、仕上げまで、全ての工程をロボット化するという目標を掲げ、挑戦を続けています。

技術トレンドから見る設計開発環境の話題が第4位

 土橋美博さんのコラム連載「3D設計の未来」の第6回「AIの搭載で3D CADはどう進化する? 2つの方向性と今後の期待」が第4位にランクインしました。ビジネス領域で急速に広がっているAI技術の活用が、設計開発環境にどのような影響をもたらすのか、3D設計の未来について筆者の土橋さんが考えを述べています。3D CADにおけるAI機能の実装は、大きく操作支援系と自動生成系に分けることができ、それらの特長について、既にAI機能が組み込まれているツールを例に詳しく紹介しています。また、記事では、AI活用によって設計者は煩雑な作業から解放され、より良い設計の実現に注力できるようになると伝えています。

「xDesign」を用いたスケッチ作成時のデザイン支援(Sketch Helper)の流れ 「xDesign」を用いたスケッチ作成時のデザイン支援(Sketch Helper)の流れ[クリックで拡大]

 なお、同じ連載の第11回「『誰もが熟練設計者と同じように設計できる』ための標準化」も第9位にランクインしています。こちらも併せてご覧ください。

 設計開発環境の話題でいうと、第7位に“テルえもん”こと、小原照記さんの連載「テルえもんが見たデジタルモノづくり最前線」の第2回「Webブラウザで動作する3D CADに注目してみた」が入っています。クラウド/SaaS(Software as a Service)型の設計環境の話題はやはり気になるところですよね。

「Onshape」の操作画面イメージ 「Onshape」の操作画面イメージ[クリックで拡大]

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