ダイヘンは「SEMICON Japan 2024」(2024年12月11〜13日、東京ビッグサイト)において、半導体製造工場などでウエハー搬送を行うロボット群を出展した。
ダイヘンは「SEMICON Japan 2024」(2024年12月11〜13日、東京ビッグサイト)において、半導体製造工場などでウエハー搬送を行うロボット群を出展した。
将来的に半導体需要のさらなる拡大が見込まれる中で、電力消費量が大きな半導体製造工場では設備のコンパクト化も求められている。ダイヘンのクリーン搬送ロボット「UT-AXW3000NSシリーズ」は、大気搬送エリアの省スペース化に貢献する垂直多関節型スカラアームロボットだ。
UT-AXW3000NSシリーズは大気環境用として、半導体製造の前工程において、天井付近を走行するOHS(Over Head Shuttle)で運ばれてきたFOUP(ウエハー搬送容器、Front Opening Unified Pod)からウエハーを取り出し、半導体製造装置に搬入する役割などを担う。
垂直多関節型と先端部分の2軸水平スカラ動作により、同社によれば、EFEM(Equipment Front End Module)内のロボット動作エリアを走行軸の付いたタイプのロボットに比べて30%削減することができるという。また、ティーチング作業の自動化も可能となっている。
ワーク把持方法は、真空吸着方式と圧縮空気を使用したエッジクランプ方式に対応する。走行軸無しで、上下左右方向の広範囲にアクセス可能で、3〜5ポートに対応できる。
真空環境用水平多関節ウエハ搬送ロボット「UT-VSW3000NSシリーズ」も装置設置面積の縮小に貢献する。
スカラアームを搭載したことで、スクエア方式の搬送モジュールに対応する。同社の試算では、真空装置が円形になる円筒座標型ロボットを使用したクラスタ方式に比べて、スクエア方式なら23%の真空装置の省スペース化を実現することも可能という。
その他、先端パッケージ対応の大気環境用パネル搬送ロボット「SPR-AD008BTN/BWNシリーズ」を出展した。先端パッケージ用のFOPLP(Fan-Out Panel Level Package)パネルは複雑に変形するが、同製品はゆがみやたわみがある600mm角のフレキシブルパットで吸着。非接触アライメント機能で高精度搬送を実現する。
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