低消費電力かつ高性能な次世代ウェアラブル機器向けバイオセンサー医療機器ニュース

STMicroelectronicsは、スマートウォッチやスポーツバンド、スマートリング、スマートグラスなど、ヘルスケアウェアラブル機器に活用できる高集積バイオセンサー「ST1VAFE3BX」を発表した。

» 2024年11月25日 15時00分 公開
[MONOist]

 STMicroelectronics(STマイクロ)は2024年11月14日、スマートウォッチやスポーツバンド、スマートリング、スマートグラスなど、ヘルスケアウェアラブル機器に活用できる高集積バイオセンサー「ST1VAFE3BX」を発表した。

キャプション 「ST1VAFE3BX」搭載のウェアラブル機器[クリックで拡大] 出所:STMicroelectronics

 高精度の生体電位入力回路と同社のMEMS加速器センサー、MLC(機械学習コア)を集積し、チップ内でアクティビティーを検出できる。これにより消費電力を抑えつつ、高い性能を発揮できる。

 完全な垂直統合型アナログフロントエンド(vAFE)を搭載したことで、身体や精神状態を示す生体電位信号の検出を簡略化する。機器メーカーは、心電図、脳波記録、心理心電図、神経電気検査などの機能を追加できる。

 装着者の動きに関する情報は、内蔵の慣性センシング用加速度センサーが収集する。測定範囲は、±2〜±16gで設定可能だ。生体電位センシングと同期され、測定信号と身体活動の関連を推論する。

 また、MLCとFSM(ステートマシン)を備え、AI(人工知能)処理用の簡単な判定回路の動作をセンサー内で動作させることができる。これらの組み込みAI機能は、アクティビティー検出などを自律的に処理するため、メインのホストCPUの負荷を低減。システムの応答の高速化と消費電力の削減につながる。

 既に、BM InnovationsとPisonが採用しており、アスリート向け次世代モニタリングシステムなどの新製品を開発した。他にも、手首以外の身体部位用のウェアラブル機器に適用できる。

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