本連載では2024年に入って、欧州地域からフィンランド、デンマーク、エストニア、フランスのeヘルスを取り上げてきた。今回はイタリアの最新動向を取り上げる。
本連載では2024年に入って、欧州地域からフィンランド、デンマーク、エストニア、フランスのeヘルスを取り上げてきた。今回はイタリアの最新動向を取り上げる。
2022年12月、欧州議会と欧州理事会は、「デジタルの10年政策プログラム2030」(関連情報)を採択した。このプログラムは、欧州連合(EU)のデジタル化における2030年の目標として、以下の4つを重点に掲げている。
2024年7月2日、欧州委員会は、上記プログラムの進捗状況をまとめた「デジタルの10年2024:カントリーレポート」(関連情報)を公表している。そのうち、「イタリアのデジタルの10年2024:カントリーレポート」(関連情報)では、EU目標に対するイタリアの重要業績評価指標(KPI)の達成率を示している(図1)。
図1 EU目標に対するイタリアの重要業績評価指標の達成率[クリックで拡大] 出所:European Commission「Italy 2024 Digital Decade Country Report」(2024年7月2日)この報告書では、イタリアの主な強み/進捗領域として、以下の2点を挙げている。
他方、イタリアの主な弱み/要改善領域として、以下の2点を挙げている。
イタリアでは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)緊急対応時の教訓を受けて、遠隔診療やEHRに代表されるeヘルス技術の導入が進んだ反面、強化されるデジタルインフラのメリットを活用できるような人材の育成が課題となっている。
最後に、この進捗報告書では以下のような提言をしている。
そして、イタリアは、デジタルの10年の目的や目標に向けて、パフォーマンスを改善し、競争力やレジリエンス、主権を促進し、欧州の価値や気候変動対策を推進する必要があるとしている。
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