これでもう怖くない、NACHIがぶつかる前に止まる協働ロボットJIMTOF 2024

 不二越(NACHI)は「第32回日本国際工作機械見本市(JIMTOF 2024)」において、協働ロボットの新製品「MZS05」を披露した。

» 2024年11月11日 06時00分 公開
[長沢正博MONOist]

 不二越(NACHI)は「第32回日本国際工作機械見本市(JIMTOF 2024)」(2024年11月5〜10日、東京ビッグサイト)において、協働ロボットの新製品「MZS05」を披露した。

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ぶつかる前に止まることができる協働ロボット「MZS05」[クリックで拡大]

 MZS05は最大可搬重量5kg、最大リーチ927mm、本体重量60kgの協働ロボットだ。最大の特徴は人やものとぶつかる前に動作を止めることができる点だ。

 通常、協働ロボットは、リスクアセスメントを適切に行うことで安全柵を設けずに使うことができ、人やものと接触すると自動で停止する機能を備えている。ただ、それでは実際に衝突するとロボットの動作速度やワークの重量によってはケガをするリスクがあった。

 レーザーセンサーなどを活用して、一定の距離に人が入ると動作を遅くしたり、停止したりすることはできるが、協働ロボット単体の機能で接触前に停止させることは難しかった。

会場で披露したMZS05のデモンストレーション[クリックで再生]

 今回、NACHIではロボットのベース部分に2つのLiDAR(Light Detection And Ranging)、そしてロボットに人の接近を検知するセンサーを7つのセンサーを内蔵させることで、人やものとぶつかる前にロボットを停止させることを実現した。センシング距離は減速が5000mm以内(任意に設定可能)、停止は500mm以内となっている。

 従来モデルと同様に最高速度は協働モードで毎秒1000mm、非協働モードで毎秒2500mm、位置繰り返し精度±0.02mmという高速、高精度を受け継いでいる。

 ブースでは、同社の歯車研削盤「GSGT260」からワークを出し入れする動作を行った。発売は2024年12月を予定しており、より可搬重量が高いモデルも順次投入していく。販売目標は年間2400台となっている。

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