Osaka Gas Australia、オーストラリアのエネルギー企業であるSantosの子会社であるSantos Ventures、東京ガス、東邦ガスの4社は、サントスが数十年にわたる上流ガス田の開発/操業により知見を有するオーストラリア中東部のクーパーベイスンのムーンバにおけるe-メタンの製造と日本への輸出プロジェクトの詳細検討実施に関する覚書を締結した。
大阪ガスの子会社であるOsaka Gas Australia(OGA)は2024年8月21日、オーストラリアのエネルギー企業であるSantos(サントス)の子会社であるSantos Ventures、東京ガス、東邦ガス、OAGの4社で、サントスが数十年にわたる上流ガス田の開発/操業により知見を有するオーストラリア中東部のクーパーベイスンのムーンバにおけるe-methane(e-メタン)の製造と日本への輸出プロジェクトの詳細検討(Pre-FEED)実施に関する覚書を締結したと発表した。
OGAはサントスと、2022年度からグリーン水素などの非化石エネルギー源を原料として製造された合成メタンであるe-メタンに関する検討を行ってきた。今回の詳細検討では、技術や制度、商務に関する検討を4社共同で実施し、ムーンバで2030年以降に年間約13万トン(都市ガス約1億8000万m3)以上のe-メタンを製造して、日本への輸出を目指す。なお、検討に当たっては、経済産業省の「令和6年度 資源国脱炭素化・エネルギー転換技術等支援事業費補助金」を活用する。
今回のプロジェクトでは、クーパーベイスンで太陽光や陸上風力などの再生可能エネルギーにより発電した電力を利用する他、クーパーベイスン近傍やオーストラリア東部などから原料のCO2を調達する。これらにより製造したe-メタンは、天然ガスパイプライン網を用いて、オーストラリアの東部にあるグラッドストーンLNG基地と北部にあるダーウィン基地に輸送。両基地を介して日本にe-メタンを出荷する。
大阪ガスをはじめするDaigasグループは、「カーボンニュートラルビジョン」や「エネルギートランジション2030」において、2030年度のe-メタン1%導入と、その後の社会普及に向けて、技術開発や実証、国内外におけるサプライチェーンの構築に取り組み、「2050年カーボンニュートラル」の実現を目指している。
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