実装部品の供給や空テープの回収を自動化、パナソニックコネクトが省人化に貢献JISSO PROTEC 2024

パナソニック コネクトは「JISSO PROTEC 2024(第25回 実装プロセステクノロジー展)」において表面実装工程の省人化に貢献する製品を発表した。

» 2024年07月22日 08時00分 公開
[長沢正博MONOist]

 SMT(表面実装)は、EV(電気自動車)の普及や電子機器の小型化などにより、今後も需要の拡大が見込まれている。ただ、製造現場の人手不足は深刻化する一方だ。電子部品の実装自体は実装機で行われるが、電子部品が入ったテープの補充や、実装後のテープの回収など、いまだ人が行っている業務も多い。

 そんな中、パナソニック コネクトは「JISSO PROTEC 2024(第25回 実装プロセステクノロジー展)」(2024年6月12〜14日、東京ビッグサイト)において、そういった業務の省人化に貢献する新製品などを披露した。

 同社が2024年6月に受注を開始したオートセッティングフィーダー(ASF)は、2つの機能でテープを実装機にセットする作業の効率化に大きく貢献する。

会場でオートセッティングフィーダーを使ったデモを披露[クリックで拡大]

 1つ目は自動剥離機能だ。これまで、テープフィーダーにテープをセットする際、実装機が電子部品を吸着できるよう、作業者が先端のカバーテープをはがす必要があったが、人によって作業時間にばらつきがあった。この作業をASF内で自動で行えるようにした。

 ASFを使用する際は前処理としてテープを8mm突出させておく必要がある。これも同社が合わせて開発したハーフカット治具を使うことで、誰でも簡単に前処理が完了するようにした。

 2つ目はオートローディングユニットを使った自動補給機能だ。実装していたテープが空になると、あらかじめセットしていた次のテープを自動で実装機に供給する。従来は、空になる前に、作業者が既存のテープと新しいテープをつなぎ合わせるスプライシング作業を行っていたが、この作業が不要になる。ASFは4〜104mmまでの全テープ幅に対応する(4mmのみ開発中)。

 キャリアテープくず回収ユニットも展示した。実装ラインでは、定期的に実装を終えたテープを回収する作業が発生していた。このユニットでは、使用済みのテープをカート側で自動でカットし、エアを使ってダクトを通して1カ所に集め、テープ回収の手間を大幅に削減する。

会場で披露したキャリアテープくず回収ユニットのデモンストレーション[クリックで再生]
使用済みテープをエアでダクトを通して回収[クリックで拡大]

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