発電時に温室効果ガスを排出しないコンパクトな水素燃料電池発電システムを発売脱炭素

ヤンマーエネルギーシステムは、コンパクトで複数台を一括制御可能な水素燃料電池発電システム「HP35FA1Z」を商品化した。2024年9月2日から受注を開始する。

» 2024年07月17日 08時00分 公開
[遠藤和宏MONOist]

 ヤンマーホールディングスのグループ会社であるヤンマーエネルギーシステム(ヤンマーES)は2024年7月16日、コンパクトで複数台を一括制御可能な水素燃料電池発電システム「HP35FA1Z」を商品化し、同年9月2日から受注を開始すると発表した。

水素燃料電池システム「HP35FA1Z」 水素燃料電池システム「HP35FA1Z」[クリックで拡大] 出所:ヤンマーホールディングス

 国内では、脱炭素社会の実現に向けて再生可能エネルギーの活用が注目される中、2024年5月には水素社会推進法が成立するなど、国や自治体が水素燃料の普及に向けて取り組みを進めている。

 ヤンマーESは、2023年9月に岡山市東区に実証施設「YANMAR CLEAN ENERGY SITE」を開設し、水素関連技術の開発および実証を進めてきた。

 今回開発した発電出力35kWの水素燃料電池発電システムであるHP35FA1Zは、運転時にCO2などの温室効果ガスや窒素酸化物(NOx)などの大気汚染物質を排出しないため、クリーンな電力供給が可能だ。また、運転に必要な機器を内蔵することで導入時の工事を簡素化している他、コンパクトな設計により同出力帯では最小クラスの設置面積を実現した。電力需要や水素利用可能量などに合わせた出力制御や、最大16台の一括制御による複数台運転にも対応しており、脱炭素化目標に合わせ増設することもできる。

HP35FA1Zの仕様 HP35FA1Zの仕様[クリックで拡大] 出所:ヤンマーホールディングス

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