SUBARUは2023年6月からの新体制での取り組みのアップデートについて発表した。
SUBARU(スバル)は2024年5月13日、2023年6月からの新体制での取り組みのアップデートについて発表した。
EV(電気自動車)の開発について、自社開発やアライアンスの活用などを検討してきた結果、2026年末までに展開する4車種のEVはトヨタ自動車との共同開発とすることを決めた。4車種のうち1車種は既に販売している「ソルテラ」。未発表の1車種はトヨタ自動車の米国工場で生産し、スバルも供給を受ける。もう1車種はスバルの矢島工場(群馬県太田市)で生産し、トヨタ自動車に供給する。
共同開発や相互の生産/供給により、トヨタ自動車とともに先行き不透明なEV市場のリスクを軽減し、開発や生産の柔軟性を確保する。また、「EVの黎明期」(スバル 代表取締役社長の大崎篤氏)だという足元では、スバルの企業規模で単独で取り組むのは難しいと判断した。
HEV(ハイブリッド車)の展開に関しては、トヨタ自動車のTHSをベースに水平対向エンジンを搭載した次世代「e-BOXER」を「フォレスター」の次期モデルだけでなく「クロストレック」にも搭載することを決めた。次期フォレスターはガソリンエンジン車とHEVを用意し、国内だけでなく米国でも生産する計画だ。日米の生産体制の柔軟性確保につなげる。
次世代e-BOXERの基幹ユニットとなるトランスアクスルは、2024年秋から北本工場(埼玉県北本市)で生産を開始する。次世代e-BOXERはまず国内生産車に搭載するが、米国生産車にも展開する。矢島工場では次世代e-BOXER搭載車の生産だけでなく、ガソリンエンジン車とEVの混流生産も行う。
2028年末までに投入するEVは、EVが普及期に入ることも見込み、アライアンスの知見を生かして自社開発することを目指す。米国でのEVの自社生産については、引き続き検討を重ねるという。HEVを含むエンジン搭載車の販売も重要になる中で、プラグインハイブリッド車の展開についても検討中だとしている。
米国では、市場全体に占めるHEVやPHEVの販売比率は各州ともほぼ変わらないが、EVに関しては州の差が大きい。州によるEVの販売比率のバラつきが、EV市場の見通しを難しくしているという。「EVが初期の購入者に行き渡ったことで需要が一巡したのか」というメディアからの質問には、EVの販売比率が高い地域ではその傾向があるものの、販売比率の低い地域ではまだ伸びしろがあるとし、EV市場が伸びる傾向は変わらないとの認識を示した。
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