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浮体式ペロブスカイト太陽電池の共同実証実験を東京都北区のプールで開始脱炭素

積水化学工業は、エム・エム ブリッジや恒栄電設とともに、フィルム型ペロブスカイト太陽電池をプール上に設置するための共同実証実験を、東京都北区で2024年4月3日に開始したと発表した。

» 2024年04月08日 08時30分 公開
[遠藤和宏MONOist]

 積水化学工業は2024年4月5日、エム・エム ブリッジや恒栄電設とともに、フィルム型ペロブスカイト太陽電池をプール上に設置するための共同実証実験を、東京都北区で同月3日に開始したと発表した。

共同実証実験の内容

 これまで水上設置の浮体式太陽光発電システムでは、太陽電池および架台の重量を支持する浮体構成や施工性などに課題があった。そこで、ペロブスカイト太陽電池の軽量性を生かした浮体構成や施工性の検証を目的に、4月3日から1年間にわたり、東京都北区の閉校となった学校のプールに浮体式ペロブスカイト太陽電池を設置し、浮体構成、施工性、発電性能を実証する。

浮体式ペロブスカイト太陽電池(東京都北区に設置) 浮体式ペロブスカイト太陽電池(東京都北区に設置)[クリックで拡大] 出所:積水化学工業

 なお、浮体式ペロブスカイト太陽電池の実証実験は国内初の事例となる(積水化学工業調べ)。今後3社は今回の実証により水上アセットへの再エネ導入手法を確立し、さまざまな水上を活用した脱炭素化社会への貢献を目指す。

共同実証実験の背景

 国内では2050年に向けてエネルギーの脱炭素化が求められる中、フィルム型ペロブスカイト太陽電池が軽量で柔軟という特徴により、従来のシリコン系太陽電池では設置が難しかった場所への設置が可能な点がさまざまな企業に評価されている。加えて、再生可能エネルギーの導入量を拡大できる有力な選択肢として期待されている。

 一方、積水化学工業は、独自技術である「封止、成膜、材料、プロセス技術」を生かして、10年相当の屋外耐久性を持つフィルム型ペロブスカイト太陽電池を開発した他、この電池を生産できる30cm幅のロール・ツー・ロール製造プロセスを構築した。

 さらに、同製造プロセスで発電効率が15%のフィルム型ペロブスカイト太陽電池の製造に成功していることに加え、耐久性や発電効率の向上、1m幅の製造技術の確立に向けて開発を加速させている。

 三菱重工業の橋梁部門が前身のエム・エム ブリッジは、橋梁(きょうりょう)や沿岸構造物の設計、製造、設置、そして維持補修を一貫して手掛ける総合エンジニアリング会社だ。社会インフラを支える企業として、SDGsと2050年のカーボンニュートラル実現に向けた取り組みを積極的に進めている。

 その一環として、沿岸構造物における防食技術を応用したサンゴ礁再生プロジェクトや波力発電技術の開発など、独自の環境保全活動とクリーンエネルギー開発に取り組んできた。三菱重工業から継承した浮体の構造設計や係留方法などのノウハウを生かすことで、フィルム型ペロブスカイト太陽電池を水上と洋上に導入できると考え、浮体式ペロブスカイト太陽電池の設置に向けた共同実証実験に取り組むことにした。

 恒栄電設は、国内太陽光発電設備の所有や自社建屋における太陽光発電設備の導入など、脱炭素に向けた取り組みを行っている。東京都北区に本社を置く企業として、同区が目標として掲げる「2050年CO2排出量実質ゼロ」に貢献すべく、東京商工会議所北支部の有志とともに、「地産地活」をテーマにCO2の削減を達成する構想を提案している。

 また、同社は水上環境や浮体構成の要素データの測定などが行える計測制御システムを展開している。このシステムを活用することで、浮体式ペロブスカイト太陽電池の設置実験に有用なデータ取得が可能と考え、今回の共同実証実験に参加した。

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