DNPは、半導体製造の最先端プロセスのEUV(Extreme Ultra-Violet、極端紫外線)リソグラフィに対応した、2ナノメートル(nm:10-9m)世代のロジック半導体向けフォトマスク製造プロセスの開発を本格的に開始したと発表した。
大日本印刷(DNP)は2024年3月27日、半導体製造の最先端プロセスのEUV(Extreme Ultra-Violet、極端紫外線)リソグラフィに対応した、2ナノメートル(nm:10-9m)世代のロジック半導体向けフォトマスク製造プロセスの開発を本格的に開始したと発表した。
同社は今回、Rapidusが参画している新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業」に再委託先として参画し、同製造プロセスおよび保証にかかわる技術を提供する。
DNPは、2025年度までに、EUVリソグラフィに対応した2nm世代のロジック半導体向けフォトマスクの製造プロセスの開発を完了し、2026年度以降は、2027年度の量産開始に向けて、生産技術の確立を進めていく。
さらに、2nm世代以降を見据えた開発にも着手しており、ベルギーに本部を置く最先端の国際研究機関であるimecと次世代EUV向けフォトマスクの共同開発に関する契約を締結した。
近年、最先端のロジック半導体ではEUV光源を用いるEUVリソグラフィによる生産が進んでいる。DNPは、2016年にフォトマスク専業メーカーとして世界で初めて(同社調べ)マルチ電子ビームマスク描画装置を導入するなど、高い生産性と品質を備えた先端領域の半導体製造の対応を強化してきた。2023年には、3nm世代のEUVリソグラフィ向けフォトマスク製造プロセスの開発を完了し、2nm世代の開発を開始した。
今回は、さらなる微細化のニーズに応えるために、2024年度中には2台目と3台目のマルチ電子ビームマスク描画装置を稼働させるなど、2nm世代のEUVリソグラフィ向けフォトマスク製造プロセスの開発を本格化していく。
なお、NEDOのポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業においてRapidusが受託した「(d1)高集積最先端ロジック半導体の製造技術開発」にDNPは再委託先として参画している。
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