三菱電機はAI外観検査事業の拡大を目指してHACARUSと協業契約を締結した。
三菱電機は2024年1月22日、AI(人工知能)外観検査事業の拡大を目指してHACARUS(ハカルス)と協業契約を締結したと発表した。関係強化のため、三菱電機はHACARUSに対して出資を行う。
近年、人手不足の深刻化を背景に、製造現場ではさらなる省人化が求められている。その1つが外観検査工程だ。画像処理技術を活用したルールベースの外観検査などが導入されてきたが、傷や色ムラなどの見栄えの不良検出が困難で、それらは目視検査が用いられてきた。ただ、AIの発達により従来は難しかった外観検査の自動化が可能になってきている。
2014年に創業したHACARUSはAI、IoT(モノのインターネット)、ロボットなどを活用したDX(デジタルトランスフォーメーション)向け製品、ソリューションの開発、販売などを行っている。独自の軽量なAIモデルを搭載したAI外観検査ソリューション「HACARUS Check」を提供しており、AIの開発技術に加え、AIと各種FA機器の連携や製造現場への導入にも豊富な知見を有している。
三菱電機でも、自社製AIであるMaisartを搭載したAI外観検査ソフトウェア「MELSOFT VIXIO(メルソフト ヴィクシオ) 」を2023年12月に発売するなど、外観検査工程における自動化を促進している。
今回の協業により、三菱電機は、HACARUSが持つ知見、ノウハウを活用し、自社のFA機器や各種ソフトウェアとの融合により、AI外観検査領域におけるMELSOFT VIXIOの販売拡大を図る。HACARUSも、三菱電機の国内外の幅広い販売網とFA機器を活用し、自社の持つ外観検査システムの販売拡大を目指す。
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