リンテックは、次世代半導体の微細回路形成に不可欠な防塵材料であるEUV露光機用ペリクルの要素技術を開発した。今後は、特に半導体関連分野での用途展開に焦点を当て、2025年度までに新たに約50億円を投資して、第1次量産体制の整備を進める。
リンテックは2023年12月12日、次世代半導体の微細回路形成に不可欠な防塵(じん)材料であるEUV(Extreme Ultraviolet、極端紫外線)露光機用ペリクルの要素技術を開発したと発表した。
ペリクルは、フォトマスク(回路パターンの原版)に異物が付くことを防ぐ防塵膜の役割を担う部材だ。従来はポリシリコンなどをベースにしていたが、CNT(カーボンナノチューブ)製のペリクルが近年は注目を集めている。
同社では、CNTシートの開発を手掛ける米国テキサス州の研究開発拠点「Nano-Science & Technology Center」で、CNTの新規用途展開を検討してきた。2018年にはCNT製ペリクルの開発を開始し、今回は、より高度な要素技術の開発に成功した。
CNTは、直径がnm(ナノメートル)レベルの極細の炭素材料であるにもかかわらず、高温環境下でも化学反応や強度低下を引き起こしにくい特性を持つ。そのため、多様な用途での活用が期待されている。
同社グループでは、特に半導体関連分野での用途展開に焦点を当て、2025年度までに新たに約50億円を投資して、第1次量産体制の整備を進める。
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