MONOist メカ設計フォーラム年間ランキングで第2位に輝いたのは、ロジカル・エンジニアリングの小田淳さんの連載「リモート時代の中国モノづくり、品質不良をどう回避する?」の第10回「中国で一目置かれる日本人になるためには」でした。
この記事は、2022年4月からスタートした連載の最終回(公開は2023年1月24日)に当たります。筆者の小田さんはご自身の経験に基づき、中国企業とのモノづくりにおいてトラブルや不良品が発生する原因の7割が“日本人の仕事の仕方”にあるとし、日本人の国民性を象徴する「あうんの呼吸」に頼ったやり方のままでは問題を解消できないと指摘しています。第2位となった連載第10回では、パートナーである中国企業、中国人に対する日本人の立ち振舞として何を改善すべきか、5つのポイントに分けて詳しく解説しています。
ちなみに、この連載の第8回「『そもそも・すじ・べき論』の日本人 vs. 『使えれば問題ない』の中国人」は、2022年のMONOist メカ設計フォーラム年間ランキングで第1位を獲得しています。
続く第3位は、カシオ計算機(以下、カシオ)の耐衝撃ウォッチ「G-SHOCK」シリーズの40周年モデルに採用された“エコパッケージ”の取り組みについて取材したインタビュー記事「G-SHOCK 40周年モデルはパッケージもとことんエコ、カシオの環境配慮への取り組み」となりました。
カシオでは、バイオマスプラスチックなどを採用したモノづくりだけでなく、商品パッケージに対しても環境配慮を追求し、再生プラスチックやリサイクルペーパーなどを積極的に用いて、石油由来のプラスチック使用量の削減に注力しています。記事では、カシオの時計パッケージに対する環境配慮の歩みを紹介するとともに、2023年に誕生から40周年を迎えたG-SHOCKシリーズの40周年モデルに採用されたエコパッケージの取り組みを詳しく聞いています。
特に印象的だったのは、時計パッケージに対する担当者の思いです(以下に再掲)。
昔はパッケージというと、お客さまが購入したら“すぐに捨てられてしまうもの”という認識が強く、あまり重要視されてこなかった。しかし、時計を購入したお客さまや時計をプレゼントされた人が初めて見て、触れるのはパッケージであり、パッケージを開けて時計を手にするまでのワクワク感を演出できるのは、唯一パッケージにしかできないことだ。パッケージの役割は品質確保や機能訴求だけでなく、時計を通じた体験という観点でも重要なものとなる。そのため、時計のパッケージの企画開発に携わるようになってからずっと「パッケージは単なる箱ではなく、商品(時計)の一部である」ということを言い続けてきた。
ちなみに、続く第4位もカシオのインタビュー記事「カシオが設計者CAEによるフロントローディングで関数電卓の従来課題を解消」でした。この記事では、世界中で使用されている関数電卓の開発をテーマに、特にタフさが要求される液晶(LCD)パネル周りの強度向上に向けて、設計者CAEによるフロントローディングを実践し、従来課題の解消に成功したカシオの取り組みを紹介しています。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.