図7に発電機の原理を示す。
一様磁場B中で各辺aおよびbのコイルを角速度ωで回転させると、コイル中に誘導電流が発生する。変動する磁場下にあるコイルには電磁誘導が生じ、このとき誘導電流が流れる。図7で磁束(磁場の面積分)は、
のように変化するので、誘導起電力は、
となる。抵抗をRとすると、「オームの法則」により電流は、
で与えられる。このように一様磁場下でコイルを回転させることにより、コイルには電気が流れる。風車で使用される発電機はこの原理を用いており、風を受けて、増速機を介してコイル(軸)が回転し、風のエネルギーが上記のプロセスで電気エネルギーに変換される。風車では、風速は時空間で一定でないため、種々の工夫(ブレードの制御、発電機自体の制御など)を行って、電気出力の安定化を図っている。
上記のプロセスとは逆に、磁場下でコイルに電流を流すと、コイルに力(トルク)が発生し、回転する。これがモーターの原理である。図8にモーターと発電機の原理を比較して示す。電気エネルギーを機械エネルギーに変換するのがモーターで、機械エネルギーを電気エネルギーに変換するのが発電機である。
以上により、発電機の構成式は基本的にモーターと同じであり、図9に示すように電流の向きが異なる。
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