日本ロボット工業会と日刊工業新聞社は「2023 国際ロボット展(iREX2023)」の概要について発表した。
日本ロボット工業会と日刊工業新聞社は2023年10月10日、東京都内で記者会見を開き、「2023国際ロボット展(iREX2023)」の概要について発表した。
第25回目となる今回は、開催期間は2023年11月29日〜12月2日で、東京ビッグサイトの東1〜8ホール、西3〜4ホールを使用する。出展社数は654社/団体、出展規模は3508小間となり、過去最大規模での開催となる。産業用ロボットゾーンが2901小間を占め、その内、物流システム/ロボットゾーンは131小間、部品供給装置ゾーンは35小間だ。主催者では14万人以上の来場を目標としている。オンライン展示会「iREX ONLINE」の開催期間は2023年11月22日〜12月15日となっている。
メインテーマは「ロボティクスがもたらす持続可能な社会」となった。2023国際ロボット展の運営委員長を務める川崎重工業 代表取締役社長執行役員 最高経営責任者の橋本康彦氏は「ロボットは、わが国が抱えるさまざまな社会課題を解決する技術として政府からも大きな期待を寄せられている。グローバル的課題においても、ロボットが果たす役割、そして期待がますます高まっている。協働ロボットという形で人と触れ合えるロボットが増え、医療や介護などの分野でもロボットが活用されようとしており、これからロボットは幅広い役割を担うようになっていく。ロボットが支えることで社会を持続可能にしていきたい」と語る。
海外企業の出展は18カ国から121社/443小間となった。前回比で72社/215小間の増となり全体に占める比率としても過去最大となっている。最も多いのは中国の50社で、ドイツが16社、韓国が12社、米国が9社、台湾が9社と続いている。その他、イスラエルやイタリア、英国、オーストラリア、シンガポールなどから出展する。
2023国際ロボット展 運営委員の林英雄氏は「中国では協働ロボットメーカーが数多く立ち上がっており、国際ロボット展という世界最大のロボット展示会を通して日本市場にPRしたい背景がある。また、中国企業は前回、コロナ禍で出展できなかった。今回は来場者としても中国から多くの方々が来ることも見込んでいる」
サービスロボットゾーンは397小間と前回の479小間から減少しているが、林氏は「前回出展した企業の多くが継続して出展している。ただ、より社会実装に近づいて産業用ロボットゾーンに出展する企業も多い」と話す。
展示会初日の11月29日に行われる「iREX ロボットフォーラム 2023『ロボティクスがもたらす持続可能な社会』」では、国内外の大手ロボットメーカー8社とロボットユーザーが、ロボット導入の現状や課題について話し合う他、12月1日には「インターナショナルロボットフォーラム『産業用ロボット:世界の現状と展望』」が開かれ、米国や中国、韓国、ドイツ、日本の団体らが各国の市場環境や最新動向について報告する。
その他、生成AI(人工知能)の産業利用や、2025年に開かれる日本国際博覧会(大阪・関西万博)に関するプログラムなども用意されている。
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