フュージョンテクノロジーは、INTAMSYS製の産業用3Dプリンタ「FUNMAT PRO 310」を発売した。チャンバー温度100℃、ビルドプレート160℃まで対応し、高精度で反りのない造形ができる。
フュージョンテクノロジーは2023年9月4日、INTAMSYS製の産業用3Dプリンタ「FUNMAT PRO 310」を発売した。チャンバー(庫内)温度は100℃まで、ビルドプレートは160℃まで対応し、高精度で反りのない造形ができる。参考価格は100万円だ(税別、送料込み)。
造形サイズは、シングルノズル時が305×260×260mm、デュアルノズル時が260×260×260mmとなる。
独立式デュアルノズルシステムを搭載し、溶解サポートフィラメントを利用したサポートレス設計に対応する。また、それぞれ独立したデュアルノズル(IDEX)は、サポート材を用いた造形やミラープリントも可能だ。両サイドにはノズル冷却ファンを設置し、冷却性能を上げている。ノズルはレバー操作で簡単に着脱できる。
特許技術による熱設計で、モデルの収縮が招く反りを防ぎ、優れた層間接着強度を発揮する。ノズル温度はノーマルホットエンド(標準付属)が300℃、今後発売を予定する高温ホットエンドで450℃まで対応する。高温ホットエンドはスーパーエンプラに対応可能だ。
また、ノズルヒーターを高出力化したため、加熱時間が短縮した。急速加熱でフィラメントがノズル内で完全に溶融する。
操作パネルは7型タッチスクリーンを搭載し、Wi-Fi、イーサネットに対応する。リモートコントロールも可能で、内蔵カメラで印刷プロセスを監視し、制御する。レベル調整は、マルチポイントレベリングシステムにより複数点の高さを自動検知するため、安定した造形ができる。
付属品の専用フィラメントボックスは、1kgフィラメントを2巻まで収納できる。モレキュラーシーブの乾燥材で除湿する他、内部の温度と湿度を測定するセンサーを内蔵する。
本体サイズは700×655×700mmで、重量は70kg。使用可能な素材は、低温ノズルがPA6/66、PA6-CF、PA12-CF、PC、PC-ABS、ABS、ASA、PLA、HIPS、PETG、PVAで、後日発売の高温ノズル(オプション)がPEEK、PEEK-CF、PEKKとなっている。
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