凸版印刷、三井化学東セロ、三井化学の3社は、印刷済みOPPフィルムを再び軟包材OPPフィルムに水平リサイクルする共同実証実験を開始した。
凸版印刷は2023年8月2日、三井化学東セロ、三井化学と共同で、印刷済みOPP(二軸延伸ポリプロピレン)フィルムを再び軟包材OPPフィルムに水平リサイクルする実証実験を開始したと発表した。
印刷調整時などに発生するOPPフィルムの廃材を凸版印刷が提供し、三井化学は回収した廃材のインクを除去して、ペレット化する。三井化学東セロはこれを原料に再生OPPフィルムを製膜する。
再生OPPフィルムの加工は凸版印刷が担い、印刷適性やラミネート適性、製袋および充填適性などの品質評価を進める。ラミネートには、三井化学の環境対応接着剤も用いる。
印刷済みOPPフィルムのマテリアルリサイクルの取り組みは、2022年5月に三井化学が開始。同年12月からは、3社によって今回の実証実験の基礎検討が進められていた。
日本政府はプラスチック資源循環戦略として、2025年までにリユース、リサイクルが可能な材質構成に置き換えること、2030年までに容器包装の6割をリユース、リサイクルすることなどの目標を掲げている。
3社はこの目標に基づき、2025年を起点として、軟包材フィルムの水平リサイクルの普及、拡大を図る。
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