APPLE TREEは、ハンディー型カラー3Dスキャナー「IREAL M3」の販売を開始した。赤外線平行レーザーと赤外線VCSEL構造光の2種の光源を採用し、作業現場で産業デザイン製品や美術品、人体などの高精度な3Dデータを取得できる。
APPLE TREEは2023年8月1日、ハンディー型カラー3Dスキャナー「IREAL M3」の販売を開始した。
IREAL M3はSCANTECHが開発した3Dスキャナーで、データを取得して処理するためのソフトウェアが付属している。基本精度は最大0.1mmで、空間精度最大0.25mm/分と高精度な3Dデータを取得できる。
同スキャナーは光源として、黒色や反射を含む多様な素材、サイズのオブジェクトをスキャンする赤外線平行レーザーと、人体や中型/大型オブジェクト(30cm以上)のスキャンに適した赤外線VCSEL構造光を採用している。そのため、研究室や作業現場で産業デザイン製品や美術品、人体などさまざまなものをスキャンできる。
スキャンしたオブジェクトの3D情報は、「.asc」「.ply」「.stl」「.obj」など10種のフォーマットで出力できる。サードパーティー製の後処理ソフトウェアを利用すれば、データ修正やリバースエンジニアリングも可能だ。
赤外光源(不可視光)は、カラーレーザーと比べて、異なる色の表面に投影された場合でも吸収されにくい特性があるため、より快適にスキャンできる。また、構造光に搭載した独自のデコーディングアルゴリズムにより、色のコントラストが高いオブジェクトのスキャンに適する。暗い色や明るい色のオブジェクトを3Dスキャンする際には、可能な限り自動で全体的な露光を補正する。
さらに、マーカーレススキャンに対応。凹凸を含む形状で特徴的なテクスチャーがあるオブジェクトの場合、マーカーなしでもその形状とテクスチャーを基に位置を調整しながら、ボタン1つで直接スキャンできる。
反対に、オブジェクトの特徴が少なく表面が滑らかな場合は、ハイブリッドアライメントモードを用いてスキャンできる。スキャンが難しい部分にマーカーを貼り付けて参照点とすることで、スムーズな位置合わせが可能だ。
付属する3Dスキャンソフトウェア「IREAL 3D」は、サードパーティー製の商用ソフトウェアと互換性を有する。リバースエンジニアリング設計の「Geomagic Design X」「QUICKSURFACE」「Mesh2Surface用プラグイン」や、3D測定、解析ソフト「GOM Inspect」「GOM Inspect Pro」「Geomagic Control X」、高精度リアルカラー3Dソリューション「IREAL 3Dマッピングソフトウェア」に対応する。
本体サイズは140×94×258mm、本体重量は856g。内蔵カメラは1300万画素、使用温度範囲は−10〜+40℃となっている。価格は132万円(税込み)だ。
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