ビジネスを進める上で、日本経済の立ち位置を知ることはとても大切です。本連載では「スキマ時間に読める経済データ」をテーマに、役立つ情報を皆さんと共有していきます。第13回では、国別の自動車生産/販売台数のデータを見ていきます。
前回に引き続き日本の製造業の中でも特に重要な自動車産業の現状についてご紹介します。今回は、世界の自動車産業の販売と生産についてです。参照するのは国際自動車工業連合会(OICA:International Organization of Motor Vehicle Manufactures)の統計データです。
自動車産業は今後、EV(電気自動車)の劇的な増加によって大きく変化していくことが予想されます。将来を見据えて、まず現在の状況を押さえておくことは大変意義深いと思います。
自動車メーカーごとの生産台数ランキングなどは皆さんもよく目にすると思いますので、今回は自動車の国別の生産/販売の状況を見てみましょう。私たち国内製造業から見れば、自動車というプロダクトがどこで売れていて、どこで作っているかが重要ですね。
図1はコロナ禍の影響の少ない2019年時点での、各国の自動車販売の台数と世界シェアです。この台数には普通自動車(乗用車、商用車)の他、バスやトラックも含まれます。
世界全体で9124万台の自動車が販売されていますが、最も多いのは中国で2580万台(28%)も販売されているようです。2番目が米国で1749万台(19%)、3番目が日本で520万台(6%)、4番目がドイツ402万台(4%)と続きます。
中国と米国がダントツで自動車が売れているということですね。日本も自動車離れが進んでいると言われますが、500万台以上で第3位の水準を維持しているようです。
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