ヘルツ電子は、同社製の小型LoRa無線モジュールを搭載した「ガス検知の遠隔監視システム」を発売した。作業現場でガス中毒や酸欠の危険性が高まった場合、素早く作業者や遠隔地の監督者に知らせる。
ヘルツ電子は2023年7月12日、同社製の小型LoRa無線モジュールを搭載した「ガス検知の遠隔監視システム」を発売した。危険な現場で働く作業者の安全を確保する「En-Guard(アンガード)」の新商品で、作業現場でガス中毒、酸欠の危険性が高まった場合、素早く作業者や遠隔地の監督者に知らせる。
同システムは、作業者が携行するEn-Guard Portable「ENP-BT01J」、安全見守りソフトウェア「En-Guard plus for Gas Monitor」、En-Guard Hub「ENH-LR01J」で構成される。これらと理研計器のポータブルガスモニター「GX-3R Pro」をBluetoothで連携して使用する。
ガス中毒や酸欠の危険性をGX-3R Proが検知すると、近くで働く作業者が装着しているENP-BT01Jや、離れた場所にいる監督者のEn-Guard plus for Gas Monitorに警報が送られる。作業者に危険が迫った場合は、ENP-BT01Jのボタンを長押しすることで、監督者に緊急通知して助けを求められる。
GX-3R Proからの警報は、屋内は約300m、見通し約800mの範囲に存在する全てのENP-BT01Jに一斉に届く。LoRa通信のため、ENP-BT01J間の無線通信は無料で利用できる。
ENP-BT01Jは、137gと軽量でスマートフォンのケースに入るサイズで、腕や腰に装着できる。ケースの素材には、難燃性、対候性、耐衝撃性を備えるポリカAESを採用し、防水防塵対応(IP65)で、屋外でも利用可能。フル充電で約9時間使用でき、周囲の作業者や監督者との通信状況はLEDで表示する。
En-Guard plus for Gas MonitorとENH-LR01Jは、 作業者50人(最大10グループ)の安全確認に利用できる。GNSSで取得した作業者の位置や作業現場のガス濃度は、地図、カード、リストの3パターンで表示する。また、安全の見守りや呼びかけの履歴データを管理して、安全対策に活用できる。
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