図面データ活用クラウドに新機能を追加、画像から図面の類似検索が可能に:メカ設計ニュース
キャディは、図面データ活用クラウド「CADDi DRAWER」に新機能を追加した。画像検索、溶接記号認識、最大寸法認識の追加により、管理図面情報の拡充や検索スピードの改善、利便性と精度の向上を図る。
キャディは2023年7月12日、図面データ活用クラウド「CADDi DRAWER(キャディドロワー)」に新機能を追加したと発表した。同年6月末に、画像検索、溶接記号認識、最大寸法認識(いずれもβ版)への対応を開始した。
「CADDi DRAWER」に新機能を追加[クリックで拡大] 出所:キャディ
CADDi DRAWERは、AI(人工知能)を用いて、形状や材質、部品名、発注先などから図面を瞬時に検索できるサービス。蓄積された図面データの利活用を促進することで、調達原価の低減や業務生産性の向上に貢献する。
画像検索は、画像ファイル(PDF、PNGのみ対象)を選択すれば、CADDi DRAWERに登録されている図面から類似検索が可能。複数ページが含まれる図面データの場合、先頭のページのみが検索対象となり、約30件の検索結果を表示できる。
画像検索の画面[クリックで拡大] 出所:キャディ
溶接記号認識は、図面の溶接記号を基本情報に表示でき、「開先溶接」「隅肉溶接、全周溶接」など、使用頻度の高い記号から順次対応を開始する。最大寸法認識機能は、類似図面検索で各図面の推定最大寸法値を表示することで、類似検索結果のフィルタリングが可能になる。これらの新機能により、管理図面情報の拡充や検索スピードの改善、利便性と精度の向上を図る。
溶接記号認識の画面[クリックで拡大] 出所:キャディ
⇒ その他の「メカ設計」関連ニュースはこちら
- 類似図面検索や発注実績のひも付けなど図面データ活用でDXを推進する新サービス
製造業向け受発注プラットフォーム「CADDi」を手掛けるキャディは、「日本ものづくりワールド 2022」(リアル展、東京ビッグサイト、2022年6月22〜24日)内の「第34回 設計・製造ソリューション展(DMS)」に出展し、同年6月22日から正式提供を開始した図面データ活用クラウドシステム「CADDi DRAWER」を訴求していた。
- 図面データ活用による部門連携強化 〜図面データを共通言語化する〜
大変革時代を迎える製造業。従来の縦割り、属人化したモノづくりから脱却し、全ての工程でのプロセス改革を実現するには、図面データや発注実績などの製品データを活用した部門間連携が欠かせない。連載第2回では図面データや発注実績などの製品データを活用した部門間連携の強化について詳しく解説する。
- 今までと同じようにモノづくりができなくなる製造業
大変革時代を迎える製造業。従来の縦割り、属人化したモノづくりから脱却し、全ての工程でのプロセス改革を実現するには、図面データや発注実績などの製品データを活用した部門間連携が欠かせない。連載第1回では製造業を取り巻く変化と、求められる対応方針について取り上げる。
- キャディがシリーズCで118億円調達、事業強化や人材獲得、グローバル拡大へ投資
キャディは、シリーズCラウンドで総額118億円の資金調達を実施した。部品調達プラットフォーム「CADDi MANUFACTURING」の成長投資、図面データ活用クラウド「CADDi DRAWER」の機能強化のためのテクノロジー投資などを主な資金使途に挙げる。
- 調達課題の解消に向け、川崎車両が図面データ活用クラウドを導入
キャディは、川崎重工グループの川崎車両が図面データ活用クラウド「CADDi DRAWER」を導入したことを発表した。川崎車両はCADDi DRAWERの導入によって、“必要な図面を誰もがすぐに見つけられる環境”を構築し、適切なサプライヤー/価格の把握を実現可能とした。
- 製造業の図面データの活用状況を調査、活用が進むも管理環境に課題あり
キャディは、製造業における図面データの活用状況や課題に関する調査を実施し、結果を公表した。多くの企業で図面データの活用が進んでいる一方で、図面の管理環境などで課題があることが明らかになった。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.