製造業向け受発注プラットフォーム「CADDi」を手掛けるキャディは、「日本ものづくりワールド 2022」(リアル展、東京ビッグサイト、2022年6月22〜24日)内の「第34回 設計・製造ソリューション展(DMS)」に出展し、同年6月22日から正式提供を開始した図面データ活用クラウドシステム「CADDi DRAWER」を訴求していた。
製造業向け受発注プラットフォーム「CADDi」を手掛けるキャディは、「日本ものづくりワールド 2022」(リアル展、東京ビッグサイト、2022年6月22〜24日)内の「第34回 設計・製造ソリューション展(DMS)」に出展し、同年6月22日から正式提供を開始した図面データ活用クラウドシステム「CADDi DRAWER」を訴求していた。
CADDi DRAWERは、図面データの活用を通してQCD(品質、コスト、納期)の改善や経営のDX(デジタルトランスフォーメーション)を支援するSaaS(Software as a Service)型のクラウドシステムで、2D図面の登録、情報のピックアップ、情報の関連付け、検索、分析などが行える。「ソフトウェアサービスそのものを顧客へ提供するのは、2017年に創業して以来、初めてだ」(同社説明員)という。
既存事業であるCADDiで培ってきた高度な図面解析技術を搭載しており、CADDi DRAWERに手持ちの2D図面を登録(アップロード)すると、AI(人工知能)が図面の形状を自動解析するとともに、図面内に記載されている寸法/記号/テキスト(部品名、材質、サプライヤー名)などの情報を、構造化されたデータとしてデータベースに蓄積する。これにより、CADDi DRAWERに登録済みの全ての図面の中から、部品名や材質などのキーワードで関連図面を検索したり、指定した図面と形状的に類似する図面を検出して表示したりできる。また、発注実績情報を図面にひも付けることも可能で、図面情報とともに発注価格やサプライヤーの情報などをまとめて閲覧できるという。
「一般的な図面管理システムだと図面の管理を主目的としているため、図番でしか図面を検索できないようなものもある。これに対し、CADDi DRAWERでは検索性を重要視しており、図面データの活用まで実現できるクラウドシステムになっている」(同社説明員)
CADDi DRAWERの最大の特長といえるのが、同社独自の画像解析アルゴリズムによって、指定した図面と形状的に類似する図面を検出/表示する「類似図面検索機能」だ。この類似図面検索機能では、画像を比較するようなイメージで図面の類似性を判断するパターン認識と、全ての寸法線などを精度良く読み取って、平面ではなく立体として形状を予測して図面の類似性を判断する形状認識の2つの解析処理を用いているという。
「CADDi DRAWERを活用すれば、設計者は、図面を作成する前に設計対象と類似した情報を検索しておおよその発注金額を把握できたり、新規設計の際に過去図面から参考になりそうな図面を見つけ出したりすることが可能になる。また、調達部門の担当者は、図面やキーワードから過去の発注実績をすぐに探し出せるため、過去の経験や記憶に依存することなく、適切な発注や発注先の選定が行えるようになる」(同社説明員)
なお、CADDi DRAWERのサービス利用料は管理したい図面数とアカウント数によって異なるという。
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