簡単にいえば、全体最適を求めるレイアウト計画の前提として、職場や設備などの各アクティビティの位置関係を表したものが「アクティビティ相互関係ダイヤグラム」です。物や業務の流れとアクティビティのバランスがとれるように、加工エリアや検査場といった各アクティビティの相対的な配置の関係をアクティビティ相互関係ダイヤグラムとして平面図上に描いていきます。また、表3に示すように、各アクティビティを記号化して物の流れに従って記入していきます。この場合、個々のアクティビティに必要な面積は考慮せず、単に生産活動にとって理想的な配置として描いていきます。
アクティビティ相互関係ダイヤグラムの作成手順は以下の通りですが、アクティビティ相互関係関連図表より近接性の強い順にアクティビティをピックアップして最適な位置に配置して、相互の近接性を表4に示す線種に従って線で表します。その際、アクティビティ同士の近接性の強いものは線の本数を多くして、関係の強さを表現して図中に書き込んでいきます。表4では、近接性が最も強い「A:絶対近づけることが必要」は、線4本で表現しています。近接性の強い順にアクティビティを配置することで理解しやすく、近接性の矛盾も発見することができます。SLP法の手法の中でも、効果的な手法です。
アクティビティ相互関係ダイヤグラムの作成は、簡単なようにも見えますが、この段階でしっかり考えながら、全体をよく見ながら各アクティビティを配置していくことが必要です。アクティビティの数が多くなれば、その複雑さも増していきます。
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