レゾナックは、画像解析による材料検査にディープラーニングを適用し、検査工程の自動化と時間の短縮を可能にした。目視による検査が多い検査工程において、検査員の能力による差を平準化し、検査時間を短縮できる。
レゾナックは2023年7月12日、画像解析による材料検査にディープラーニングを適用し、検査工程の自動化と時間を短縮したことを発表した。目視による検査が多い検査工程で、検査員の能力による差を平準化し、はんだ粒子の検査を140分の1に、グラファイト繊維の検査を3分の1に短縮したという。
従来のディープラーニングは、利用する際に数千枚規模に及ぶ学習用の画像が必要となる。一方、今回開発した画像解析技術は、左右反転や彩度の調整により1枚の画像から複数枚の画像を得る技術や、別の学習済みモデルから関連データを適用する転移学習を用いて、数十枚程度の少ない画像での学習や解析を可能とした。
また、アプリケーションをクラウドサーバ上で動作させ、デバイスにかかる負荷を低減した。検査員は業務用モバイル端末を使って画像解析が可能で、ソフトウェア開発者の保守や管理作業も容易になった。検査に使う画像解析技術を算出、測定、分類の3項目に絞り込み、専門の技術者育成にかかる期間の短縮も図っている。
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