LIXILは、同社の小矢部工場で、リサイクルアルミ使用比率100%のビレットの量産に成功した。新地金からアルミリサイクル材に転換することで、CO2排出量を97%削減できる。
LIXILは2023年4月20日、同社の小矢部工場(富山県小矢部市)で、リサイクルアルミ使用比率100%のビレットの量産に成功したと発表した。同社は今秋、原材料をアルミリサイクル材100%とする低炭素型アルミ形材「PremiAL(プレミアル) R100」の発売を予定しており、量産化の成功で提供に向けて前進した。
2022年より同社は、リサイクルアルミを100%使用する量産検証を重ねてきた。その際に課題となっていたリサイクル材の調達を安定化し、量産に対応する製造技術を開発したことで、6063材において5カ月間連続で新地金を使わない、リサイクルアルミ使用比率100%のビレット鋳造に成功。小矢部工場で、量産化が可能であることも確認した。
また、新地金をアルミリサイクル材に転換することで、新地金の製錬時に使うエネルギー消費を抑えられる。これにより、CO2排出量を97%減らせる。
新地金は、同社が購入する原材料の中で最もCO2排出量が多い。同社は環境戦略として、2031年3月期までにリサイクルアルミの使用比率を100%にする目標を掲げており、Scope3については2019年3月期比で30%減を目標としている。リサイクルアルミの使用比率を100%にすることで、30%のうちの約3割の削減に貢献する見込みだ。
同社は今後、PremiAL R100の発売に向けて第三者認証を取得。建物の製造過程などで生じるエンボディード・カーボンの見える化や削減などに貢献するとしている。
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