東洋エンジニアリングと三井物産は、チリで再生可能エネルギー電源からグリーンアンモニアを製造する技術の実証前調査を新エネルギー・産業技術総合開発機構に申請し、採択された。
東洋エンジニアリングは2023年2月1日、三井物産と共同で、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「2022年度エネルギー消費の効率化等に資する我が国技術の国際実証事業」に「再生可能エネルギーの出力変動時において グリーンアンモニア合成プラント安定運転を実現するための製造技術の実証研究(チリ)」の実証前調査を申請し、採択されたと発表した。
採択されたプロジェクト「HyEx Project(Phase-1)」では、出力変動がある太陽光発電を用いて、安定的にアンモニアを製造する技術を検証する。実証プラントとして、チリ北部アントファガスタ州トコピージャに、年産1万8000t(トン)のグリーンアンモニア製造設備を建設する。プロジェクトのライセンサーは米国のKBRが担う。
実証前調査を経て実証研究へ移行した場合、設備の完成は2025年の見通しだ。東洋エンジニアリングは今回の実証事業と並行して、2022年11月にチリ側の実行主体であるEnaexと、同プラントのFEED(基本設計)業務契約を締結しており、2023年8月にFEED完了の予定だ。
太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーの発展性が高いチリは、安価にグリーン水素、アンモニアが製造できると期待されている。同プロジェクトにより、チリ国内消費用途のグリーンアンモニア製造技術を確立し、将来的には、年産70万tに及ぶ商業規模のグリーンアンモニア製造プラントを建設する考えだ。
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